Chapter-497 恋するフォーチュンアテリアル

 どうも最近、「若い子の生き血」に加齢を抑制する作用があるらしい、ということがわかってきてます。Nature MedicineやScienceといった有名雑誌での発表が相次いているのです。

 たとえば、若いマウスの血液を年取ったマウスに飲ませると年取ったマウスの血管や骨格筋、神経が若返った、といった研究です。若返りのために若い子の血液を飲むという行為は吸血鬼のお家芸ですが、こういった手法が医療に転用される可能性はあるのでしょうか・・・。

 カリフォルニア大学の研究者らは若いマウスの血液の投与や若いマウスと年取ったマウスの血管系を接続する実験で年取ったマウスの認知機能が改善されることを確認しました。その現象にかかわっているタンパク質が学習や記憶を司る神経細胞同士の情報伝達をコントロールする因子と同じものであることがわかりました。

 また、ハーバード大学の研究者らは若いマウスの血管系と年取ったマウスの血管系を接続する実験で、年取ったマウスの骨格筋の機能が改善していることを報告しました。さらに、心肥大と心機能低下を起こした老齢マウスに若齢マウスの血液を曝露したところ、肥大心の退縮と心機能の改善が見られたとの報告もされていますが、血液に含まれるGDF11という因子の作用によるものとの見解を示しています。

 GDF11については、それを注射することによって同様の若返り作用が確認されており、しかも人間にもGDF11は見つかっているので、現在、前臨床試験つまり動物を使った試験が行われており、問題がなければ3~5年以内にはヒトでの臨床試験を始めたいとの意向を示しています。


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2014-05-29 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :

Chapter-496 パレイドリア効果

 月を見ると、何か意味のある模様が描かれているように見えるのは古代から現代に至るまで、世界中の様々な場所で人々が経験したことです。日本人は月でウサギがモチをついていると考えましたし、ヨーロッパでは安息日の掟を破った老人が永遠の刑罰として木の枝を背負っているのだと考えました。

 月面の模様に意味のある形を見つけるのは、人間の脳というのは、そのような働きをするようにできているからで、意味のないところに顔を見出そうとする現象を「パレイドリア効果」と呼びます。たとえば、天井のシミが人の顔に見えるのもパレイドリア効果ですし、ほとんどの心霊写真はパレイドリア効果の産物です。

 シカゴ、ノースウェスタン大学の研究者らが三角や丸などを使ってコンピューターが無作為に描いた意味のない図を実験協力者に見せ、何か意味のある形に似ているかを尋ねるという実験を行いました。その結果、平均してほぼ半分の協力者が意味のない図形が何か意味のあるものに見えたということです。

 この時の脳の働きを機能的磁気共鳴画像(fMRI)(血流の変化を記録して脳の活動を測る神経画像検査)を用いて、図を目にしたときに脳のどの分野が活動するのかを調べました。その結果、実際に意味のある絵を見て情報処理するときに活動する脳の分野と同じ部分が活動を示していることがわかりました。 天文学者のカール・セーガンはパレイドリア効果について思いを巡らし、顔を認識する能力がなかった乳児は、両親の心をつかむことができず、その結果うまく生存することができなかったのではないか、私たちが意味のない図形が顔に見えるのはその副作用的なものではないか、と考えていたということです。

参考:ナショナルジオグラフィックニュース 2014年4月17日号


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2014-05-29 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :

Chapter-495 ピッチで次世代素材

 ピッチは石炭や石油からタールを採取するときに同時にできてくるもので、アスファルトもピッチの一種です。このピッチから作った炭素繊維が強い力をかけても変形せず、高温に耐える性質を持つことがわかり、飛行機や宇宙産業に利用できるのではないかと研究が進んでいます。

 一例として、南米チリに建設されたALMA望遠鏡では、設置されているアタカマ砂漠は標高5000メートルもの高地にある砂漠で、過酷な環境の中巨大なアンテナの重量を支えるには鉄などの金属だけでは対応できないため、新素材のピッチ系炭素繊維が採用されています。強靭さだけでなく、振動をすぐに収める性質や、温度変化による体積の変化がほとんどないことも巨大アンテナには有用な特性です。

 このピッチ系炭素線維を製造できるメーカーは世界に三社しかなく、そのうちの一社で世界最大の生産規模を持つのが日本の三菱樹脂ですが、今後は航空宇宙産業でのより広い範囲での活用や、燃料電池自動車の水素タンク、深海でのエネルギー開発など新しい領域への活用が期待されています。


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2014-05-29 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :

今日読んだ雑誌「現代化学」「化学」 各2014年6月号

今日読んだ雑誌
現代化学 2014年6月号
化学 2014年6月号

「現代化学」の方はSTAP細胞つながりなのか、特集が「実験の再現性と科学の進歩」。
内容はヲタクっぽいですけど、とても興味深くてよかったです。特に有機化学領域限定ではありますが、過去の不正研究事例が紹介されているのは、なかなかこういう記事や情報に接することはないのですばらしかったです。

「化学」の方は人工光合成がらみの金属錯体のお話。あと、二酸化炭素と海水からホルムアルデヒドを作るお話。

現代化学 化学 2014年6月号




2014-05-25 : 今日読んだ・・・ : コメント : 0 :

今日読んだ雑誌「鉄道模型趣味 2014年6月号」

今日読んだ雑誌
鉄道模型趣味 2014年6月号

かつてと比べると工作記事がすっかり減ってしまった本誌ですが、今月はNゲージで岡山運転区80系電車をぷらきっとベースに作った記事が載っています。私自身も車両政策はしないのですけど、工作記事は楽しいです。
レイアウトの製作記事はナロー 1/80 9mm。

新製品で興味深いのはワールド工芸の C57 135号機。完成品76000円。
店頭で1万円前後の蒸気と10万円前後の蒸気が並べて展示してあると、もうその差は歴然です。よくNでここまで作れましたね・・・的な。

鉄道模型趣味 2014年6月号



2014-05-25 : 今日読んだ・・・ : コメント : 0 :

今日読んだ本「ミルシル 2014 No.3」

今日読んだ本
「ミルシル (milsil) 2014 No.3」

「ミルシル」は国立科学博物館が発行している雑誌です。
その最新号。

特集は「極限環境の生物」ということで、ヴォイニッチの科学書のリスナーさんにはおなじみのホエールフォールについての記事もあります。記事の内容はホエールフォールの不思議な生態系そのものよりも「飛び石」仮説という、ホエールフォールの生物群はそもそもどうやってたどりつくのだろうか、ということについての考察記事です。

本当のところがどうなのかよくわからないようなのですけど、たぶん、それらの生物の幼生が海中には大量に存在していて、そのほとんどはホエールフォールや熱水噴出孔のようなごちそうにはありつくことができず死んでしまうけど、ごく一部だけが深海底で豪華な食事に巡り合うことができる、って感じでしょうか。

あとはコウテイペンギンの生態などです。

milsil ミルシル 国立科学博物館発行
2014-05-25 : 今日読んだ・・・ : コメント : 0 :

「図解版 細胞のしくみ」(台湾語版)出ました

昨年7月にソフトバンククリエイティブ・知りたい!サイエンスシリーズで出した拙著「カラー図解でわかる 細胞の仕組み」の台湾語版が出ました。
図版の大半が白黒になりましたのでタイトルは「図解版 細胞の仕組み」(だと思う)となっています。
現地価格は台湾元で290元となっています。
お近くの大型書店で手に取ってみてくださいね。

細胞の仕組み(台湾語版)

元祖「カラー図解でわかる 細胞のしくみ」は紙版とキンドル版で発売中です。
こちらもよろしくお願いします。

2014-05-24 : 雑談 : コメント : 0 :

Chapter-494 D-Wave降臨

 カナダのディーウェーブシステムズ社が開発したD-Waveがスゴイとウワサです。
 D-Waveとは何かと言えば、開発者によれば「実験装置」だということです。

 けれど、あえてD-Waveを何と呼べばイメージしやすいかと言えばそれは量子コンピューターだとしか説明できません。開発したのはカナダの企業です。D-Waveはすでに2011年から市販されていて、ロッキードマーチン、グーグルはNASAと共同で導入しています。

 計算をしないのでコンピューターではありませんが、量子力学の原理で動作しているので、従来型コンピューターでは不可能なほどの高速で問題の答えを見つけ出すことが可能です。

 D-Waveの最重要部分は超伝導回路と呼ばれます。量子力学の不思議な重ね合わせ現象はこの超伝導回路によって生み出されます。超伝導回路にはニオブで作られた量子ビットが実装されていて、多数の量子ビットを使って実験を行い最適な答えを探し出す仕組みになっています。一度量子実験を行うと量子の状態が決まりますので、量子焼きなましという現象によって量子の状態を初期化し、次の実験を行います。これを数限りなく繰り返すことによって最適な答えを導き出します。

 この量子焼きなましを使った計算手順を考え出したのが東京工業大学の西森教授で、1998年のことでした。もともとは従来型のコンピューターシミュレーションのアルゴリズムでした。つまり、従来型コンピューターの中で仮想量子コンピューターを動かすことによって、これまでとは違う計算アルゴリズムを実用化しようとしていたのです。

 ここに現れたのがディーウェーブシステムズ社です。創業者のローズ氏はこの一連の取り組みを見て、実験をシミュレーションするのではなく、実験を実際に行う装置を作ってやろう、と考えました。その実験装置がD-Waveなのです。D-Waveの量子ビットはそれぞれ2つの状態を持つことができますので、量子ビットがN個あったとすると、同時に表現できる組み合わせは2のN乗になります。こうして作り出された一つの組み合わせが実験1回の答えで、この答えを量子的に初期化することによって次々に生み出します。


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2014-05-24 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :

Chapter-493 プレートテクトニクスの駆動力

 独立行政法人海洋研究開発機構は、北海道南東沖で地殻と上部マントルの構造調査を行い、海洋プレートが作り出されるとき、マントルの流動によりプレート運動が駆動されていたことを発見しました。この成果は、プレートテクトニクスのメカニズムを解明する上で有力な手がかりとなるものです。

 地球表面は十数個のブロックに分かれた硬い岩盤で覆われており、このブロックをプレートと呼びます。それぞれのプレートは地球表面を移動していて、プレート同士の衝突が地震や火山活動の原因です。このような地球表面のさまざまな地質現象を統合的に説明するモデルが1960年代に確立された「プレートテクトニクス」です。

 プレート運動の原動力は、おおまかには地球内部の熱対流に起因すると考えられていたものの、直接的な証拠は得られていませんでした。今回調査した北海道の南東沖の地下構造を調査した結果、地殻が生み出されて拡大した方向に、何らかの力によって強く引っ張られていた証拠となる地層の傷を発見しました。

 プレートテクトニクスの駆動力として現在有力である、プレートの末端が自分の重さで沈み込むように運動しているとした場合はこのような外部の力によって引っ張られた傷はつかないはずです。定説とは逆に、マントルが地殻を動かしたとすれば今回の観測結果はつじつまが合います。

 今回の調査で得られた以上の観測事実を総合的に検討すると、約1億2千万年前に太平洋プレートが生成された際、プレート生成域である中央海嶺においては、マントルの流動によって地殻の底が中央海嶺から離れる方向に引きずられていたと結論付けられました。このことは、少なくとも中央海嶺近傍においてはマントルの流動がプレート運動の原動力であることを示す有力な証拠となります。


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2014-05-18 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :

Chapter-492 元素変換と高温高圧核融合

 三菱重工が、マイクログラムオーダーもの大量の元素を変換することに成功したと発表しました。パラジウム薄膜と酸化カルシウム薄膜を交互に積層した多層膜に材料になる金属を付着し、通常の水素よりも中性子が1個多い重水素に晒すと百数十時間後に元素番号が2~6多い元素が生成するというものです。実験では原子番号55のセシウムから原子番号59のプラセオジウムが生成するなど、複数の原子種による同様の反応が見られたということです。この現象は10年以上前から知られているものの、詳しいメカニズムや理論は分かっていません。ですが、最近の研究で元素変換の証拠となるガンマ線の放出が観測されていることや、大型放射光施設「SPring-8」で生成した元素の直接確認にも成功したということです。

一方で高温高圧の普通の核融合反応の研究も活発に行われています。

 岐阜県にある自然科学研究機構の核融合科学研究所は、大型ヘリカル装置(LHD)でこれまでの記録を900万度上回るイオン温度9400万度を達成したと発表しました。しかも、48分間プラズマ保持に成功しました。将来、核融合が実現する際には長時間の定常運転が欠かせないだけに、総注入エネルギーの拡大は意義があります。目標は1億2000万度です。

 核融合反応は水素やヘリウムのような軽い元素による核融合反応を利用してエネルギーを生み出そうとするもので、原子力発電とは全く違って、放射性物質を扱わないので非常に安全な技術だとされています。ですが、人工的に太陽の中心に迫るほどの超高温、高圧状態を作り出す必要があり、反応を維持することも難しく、実用化は22世紀が近づく頃になるだろうとも言われています。


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2014-05-18 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :

薮田バス停@聖地巡礼

原秀則さんのコミック「ほしのふるまち」・・・「あまちゃん」にも出演して大人気だった山下リオさんヒロインで映画化もされました・・・の舞台は富山県氷見市。原作に何度も登場して印象的な薮田バス停とその近くの海岸の写真を撮ろう! ということで、氷見氏へのアクセスの起点となる高岡市から主人公の堤恒太郎を追体験、ということで行ってきました。

まずは出発地点の高岡駅。
今年の春に大規模リニューアルをしたばかりのピカピカの近代的な駅舎です。駅舎の1階にトラムが入いりこむような構造になっていて「なんだか、Nゲージみたいやなぁ」などと思いながら、氷見線へ乗ることにします。氷見線は高岡と氷見を結ぶ30分程度の工程の非電化単線です。通学時間帯には1時間に2本ほどあるようですが、昼間は1~2時間に1本です。

コンコースで素晴らしいものを発見。
高岡のご当地キャラなのだそうです。
すごいいい感じのキャラデザだー、と思ったらそれもそのはず、「さくら大戦」を手掛けられたご当地出身の松原秀則さんのキャラデザだそうです。高岡市観光大使、TR@Pのみなさん。写真はカノンさんです。
公式サイトはこちら
「ほしのふるまち」富山県氷見市薮田バス停へ行ってきました

カノンさんに見送られながら乗り込むのは、ごく普通のキハ40。
TR@Pラッピング車もあるようなので、なんだかぐぬぬ・・・。
「ほしのふるまち」富山県氷見市薮田バス停へ行ってきました

氷見線の車窓風景です。全行程の中で海が見える区間は意外と少なかったです。
「ほしふるまち」の主人公堤くんは夜に初めての氷見線体験をしていましたが、今回は昼間ですのでこんな感じで・・・。なんだか、天気が怪しいです・・・。ちなみに、この日の東京は暴風、雷雨、ひょうまで降って大変なことになっていたそうです。
「ほしのふるまち」富山県氷見市薮田バス停へ行ってきました

到着した氷見駅駅前。原作1巻で堤くんが蹴っ飛ばしたごみ箱がそのまんまの姿でそこに存在していることにちょっと感動。向こうにある缶コーヒーBOSSの自動販売機も原作のまま。
ちなみに、映画も原作の設定どおりにこの町で撮影が行われました。主人公たちが通っている氷見ケ丘高校は富山県立氷見高等学校ですが、学校シーンも原作通り氷見高校で撮影されています。氷見高校には撮影に使用された教室は張り紙などが当時そのままの状態で残されているそうです。
「ほしのふるまち」富山県氷見市薮田バス停へ行ってきました

氷見駅前。ここも原作には何度も出てきましたし。映画でもエンディングで登場しました。
「ほしのふるまち」富山県氷見市薮田バス停へ行ってきました

薮田バス停にはここからバスに乗り換えます。高岡駅から乗ることもできますが、堤くんはいつも氷見駅までJRで来て、ここでバスに乗り換えていましたので、同じようにします。駅前にもバス停はありますが、薮田方面に行くバスは駅前には入ってきませんで5分ほど歩いて大通りに出てバスを待ちます。
カメラを抱えている人や腐ってそうな感じの女性を氷見線で何人か見かけましたので、ひょっとして薮田に行くのか・・・と思ったのですが、バスに乗ったのは私だけでした。
「ほしのふるまち」富山県氷見市薮田バス停へ行ってきました

バスは結構来るのですが、薮田に行くには中田、坪池雪行きという便に乗らなければなりませんので、そうすると1時間に1本もありません。帰りは大丈夫なのでしょうか・・・。

古いよれよれの2ステップ車・・・いすずBUとか・・・が来ることを楽しみにしていたのですが、定刻に3分遅れてやってきたのは日野レインボーHR・・・新しい・・・。原作自体、2006年ごろからのお話なので時代考証的には日野レインボーHRでドンピシャなはずですけど、なんかこれじゃない感が・・・。
「ほしのふるまち」富山県氷見市薮田バス停へ行ってきました

わたしの他には誰も乗っていません。やっぱ、BUでよかったんじゃないの?
「ほしのふるまち」富山県氷見市薮田バス停へ行ってきました

なんか、途中から雨が降ってきました。
「ほしのふるまち」富山県氷見市薮田バス停へ行ってきました

そんなこんなで、薮田バス停に近づいて海側にコンビニ。これも原作に何度も登場したコンビニがそのまんまの姿で・・・。
「ほしのふるまち」富山県氷見市薮田バス停へ行ってきました

ついに待望の薮田バス停到着。
写真は3Dモデルが作れるくらいたくさん撮りましたけど、映画のDVDパッケージと同じアングルで・・・。
本当なら、このバス停の向かって左側の角にヒロインの一之瀬さんが立っているはずです。脳内補完してください。
「ほしのふるまち」富山県氷見市薮田バス停へ行ってきました

堤くんがつらくなると逃げ出して星を見上げていた階段状の海岸。
本当は星を見上げる時間までいたかったのですが、今回は断念。また寒ブリのおいしい季節に星を見に来ます。
「ほしのふるまち」富山県氷見市薮田バス停へ行ってきました

向こうに見えるのが堤くんがいつも泣いてた防波堤と赤い灯台。
実はこのとき、雨は降るし、風は強いし、雷は遠くでなっているし、なので灯台まで行くのは断念しました。
「ほしのふるまち」富山県氷見市薮田バス停へ行ってきました

薮田での滞在時間約50分で、乗ってきたバスが終点で折り返して戻ってきましたのでそれに乗って帰りました。
海を眺めながらぼんやり時間が過ぎるのを待つ・・・というのはとても久しぶりでした。

何の理由もなく漫画や映画の舞台になるはずはなく、氷見市も原作の連載前に綿密にロケハンが行われたそうです。ローカル線の終着駅、そこから桜の咲く坂道を上ったところにある高校。主人公はもうすこし郊外に住んでいてそこからバスで通学する設定。海風の吹き付けるバス停と静かな漁港。本当に素晴らしいロケーションでした。

バス停の近くには主人公とヒロインの自宅があるので、本当はもう少しまわりたかったのですが、聖地巡礼については横軸に巡礼度、縦軸に感動をプロットすると正規分布曲線を描き、聖地に来た感動のピークが過ぎると、今度は原作との違いが見えてきて感動がかえって低下するという有名なおびお理論が発表されていますので、今回はバス停と海岸で帰ることにしましょう。

最後の記念写真が氷見市ではなくて高岡市なのがつじつまが合わない感満載なのですが、ご容赦いただきたいです。
「ほしのふるまち」富山県氷見市薮田バス停へ行ってきました
2014-05-11 : 撮ってみた : コメント : 0 :

研究者の任期付雇用で基礎研究ができない

科学新聞5月2日分読みました。
トップ記事は「大学の基礎研究が危うい」でした。

私の心の中の根本的な疑問として「問題点しか見えてこない任期付雇用をどうしてやめないの?」っていうのがあるのですけど・・・。民間企業だったらダメな仕組みはすぐに改めますよね。

任期付雇用をやめれば企業の優秀な研究者が大学や独立行政法人へ移るケースが出てきてより望ましい方向に進むと思うのでが。企業で安定した収入と、(企業ごとにケースバイケースかもしれないけど)定年まである程度は保証されている研究者生活を放棄してまで公的な研究機関の人材募集に応募するはずがないので・・・。

それはいいとして、記事では国内論文シェアトップの東北大学、東京大学、京都大学、大阪大学についての調査結果を中心に話をまとめています。

若手研究者の雇用について

・外部資金で雇用されている、つまり決められた任期の間に求められた成果を上げなければ失職する若手研究者が増えている。
・任期なしで基礎研究などにじっくり取り組むことのできる若手研究者は減っている。

若手or中堅研究者が独創的な研究を行うに当たっての障害

・プロジェクトセットになった任期付雇用なので研究テーマを自分で考えられない、言われたことをするだけ。

そんなこんなの事情があって、

・トップ大学では将来の新しい科学技術のもととなる基礎研究の多様性が確保されていない。
・大学の研究者が論文になりやすい研究を志向するようになった。

要するに、今の日本の大学において、研究の主役は外部資金で雇用した任期付の研究者が中心になったので、時間がかかるし成果が出るかどうかわからない研究をだれもしなくなった・・・のだそうです。

多くの日本の研究開発型企業は今でも基礎研究に取り組む体力は持っていると思いますが、そうはいっても3年とか言ったレベルの任期がないだけの話で、どこかでなんらかの成果は出さなければならないですからね。・・・成果が出なくても職を失わないのは企業研究者の大きなメリットですけど。

任期付雇用なんか今日にでもやめちゃって、大学や独立行政法人は基礎研究に時間をかけてしっかり取り組む。また、それができる若手研究者を育てる。

さらに、すでに安定した研究者生活が保障されいている企業研究者について大学・独法での安定雇用を実現してそういった基礎研究の場への流動性を高めることによって、応用研究のセンスを取り込む。

一方で企業の応用研究との紐付けを行うことを業務とする人材(応用サイエンスコミュニケーター)を育てて、事業化を確実に行って、たとえばライセンスビジネスなどで収益を上げて大学・独法研究者の雇用を維持する。

言うだけならこんなに簡単なのにそれができないというのは、私なんかには理解できないなにかいろいろとあるのでしょうけど、基礎研究は研究者として一番面白いところでもあるので、そういった研究に、夢と希望を持って研究職の道を歩み始めた若い人がじっくりと取り組めない、っていうのは不幸な状態ですよね。
2014-05-11 : 雑談 : コメント : 0 :

Chapter-491 重力波天文学と宇宙の始まりについて

 ハーバード・スミソニアン天体物理学センターなどの研究チームが138億年前の宇宙誕生直後に宇宙が急激な膨張をしたとする、インフレーション理論が正しいことを裏付ける現象の観測に成功しました。  宇宙誕生に関する現在の有力な説では、宇宙は無から誕生し、誕生直後に急速に膨張(インフレーション)したのち、大爆発(ビッグバン)があって、その時の高温・高密度のかたまりが膨張することによって現在の宇宙ができたとされています。

 インフレーションで宇宙の種が誕生するわけですが、そこに存在した密度のムラが現在の宇宙のサイズに引き延ばされた結果、銀河の大規模な構造となったと考えられています。 このムラは今でも観測することができます。宇宙マイクロ波背景放射とよばれるものがそれです。

 この背景放射は宇宙全体からまんべんなく地球に降り注いでいる宇宙誕生直後のエネルギーの名残りですが方角による強弱があります。この強弱は、小さな初期宇宙に存在したムラを反映しています。

 今回の発表はどういう意味の発表かと言えば、もし宇宙にインフレーションの時代が存在していたのならば、その時に発生した空間のゆがみ、つまり、原始重力波が光の見え方に影響を与えていたはずで、観測してみると予想通りの光の変化が見つかったというものです。これまで、ビッグバンが起きた理由やビッグバンよりも前の宇宙の状態は全くわかっていませんでしたが、今回の観測結果はインフレーション時代、つまりビッグバン以前の宇宙の様子を初めてとらえたデータです。


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2014-05-10 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :

「もっとよくわかる!幹細胞と再生医療」(羊土社)

もっとよくわかる!
幹細胞と再生医療(羊土社)

読み終わりました。
実験医学という雑誌の別冊ですので、基本的には再生医療や幹細胞を研究している人、あるいはそういった研究室の学生さんでないとちょっと難しいかもしれません。

ですが、章立てが素晴らしくて
 第1章 再生医療と幹細胞
 第2、3章 組織幹細胞
 第4章 ES細胞
 第5章 iPS細胞
 第6章 ダイレクトリプログラミング
 第7章 ケミカルバイオロジー
 第8章 疾患モデル
 第9章 臨床応用と実用化

内容もこれ1冊を読めば幹細胞と再生医療のトレンドが把握できそうです。
文章もフレンドリーではないですが、読みやすいですし。
若い先生の書いた本は、文章のリズムが良いので読み進めやすいです。
分子生物学の基礎知識があって、幹細胞や再生医療に知識を広げたい方にお勧めです。
2014年3月初版、3800円+税


2014-05-06 : 今日読んだ・・・ : コメント : 0 :

Chapter-490 SACLAの眼の更なる進化

 生命活動や材料科学などのあらゆる自然現象には原子や分子の並びかたや動きが関係しています。もし、それらを直接観察できれば、難病の原因解明や新素材の開発など、私たちの生活の向上に大きく役立つことが期待できます。

 エックス線レーザーを作り出す巨大装置であるSACLAは病院に設置してあるレントゲン検査装置の高性能版と考えるとわかりやすいと思います。レントゲン検査では人間の体にエックス線を照射して肉眼では見えない骨の状態などを描き出します。エックス線の波長をどんどん短くして、更にエネルギーを高めると肉眼では見えないような細かな構造を描き出すことがでできることが発見されました。

 一方で、非常に強い光を出す光源としてレーザーがあります。レーザーとは光の波において、山と谷の形が揃った、専門家が「位相の揃ったコヒーレントな光」と呼ぶ光の特殊形です。エックス線も光の一種ですのでレーザーにすることができるはずです。もし、X線レーザーができれば、原子や分子の瞬間的な動きを観察することができるはずですが、従来のレーザー技術の延長では波長が極端に短いX線レーザーを作ることは不可能でした。

 その不可能を可能にしたのがX線自由電子レーザー(XFEL)施設「SACLA」でした。SACLAのエックス線レーザーの明るさはSpring-8のエックス線の明るさの100億倍にも達し、それを10フェムト秒という電子の動きさえ止めて見せてしまうことができるほどの瞬間照射をすることが可能です。

 さて、レントゲン装置も人間にエックス線を照射するだけでは体の中は見えません。かついては、エックス線フィルムが、現在は撮像素子がつかわれていますが、SACLAも物質に照射したエックス線レーザーを映像化するセンサーが必要です。このたび、SACLAでは新たに世界最高性能のエックス線イメージング検出器「マルチポートCCD検出器」の開発に成功したと発表しました。これは、日本の理化学研究所、明星電気株式会社、そしてイギリスの複数企業による国際共同研究成果です。

 今回、世界で初めてX線自由電子レーザーの潜在的可能性を引き出すことが可能なセンサーが開発され、人類がまだ見たことも無い原子、電子の世界が描き出されることが期待されています。


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2014-05-04 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :

「大阪万博: 20世紀が夢見た21世紀」 (小学館クリエイティブビジュアル)

大阪万博が好きです。
久しぶりに大阪万博の大判本が出るというので予約して購入していたのをやっと読み終えました。

建築物の造詣が特に好きなのですが、その点についてはやはり「21世紀への創造」を超える書籍は出てきそうにありませんが、今回の「大阪万博」も当時の新聞記事や、開催に至るまでの会議の記録などがふんだんに盛り込まれていてとても楽しく読めました。

残念なのは万博が終わった後の記事がほとんどないこと。これはそのほかの万博本にも通じることですが、万博のその後・・・万博の裏方として働いていた人たちがその後どのようにしてどのようなビジネスで活躍したのか、建物のいくつかは全国に売却されましたがそれらの経緯と現状、大阪万博がその後の日本の経済や文化に与えた影響に関する考察、そういったことが書かれた本も読みたい気がします。

大阪万博: 20世紀が夢見た21世紀 (小学館クリエイティブビジュアル)


2014-05-03 : 今日読んだ・・・ : コメント : 0 :

キーのないキーボード COOL LEAF

大阪大学のインダストリアルデザイナー川崎和男教授デザインのキーのない鏡面キーボード「COOL LEAF」を購入しました。ツイッターのお友達のツイートで製品を知って、ネットで調べてみて一目ぼれ。

ちょうど特殊用途でタイプ音の小さなキーボードを探しているところだったので機能的にもちょうどほしい感じでした。鏡面加工されたキーボード面が静電容量式のタッチパネルになっています。スタンバイ状態では真っ黒な鏡面ですが、パネルに触れるとLEDバックライトで108キー配列があらわれ、軽く触れるだけでタイピングできます。

面白いのは完全にフラットなのにキータッチした時の衝撃のフィードバックを返せるところ。そこそこの打鍵感があります。ただ、この場合はカタカタと音がしますので、無音で打鍵するにはフィードバックをOFFにしてピコピコタッチ音もOFFにします。そうすると完全に無音タイピングできます。

普段使っているロジクールとキーピッチがほとんど同じなのでブラインドタッチもそこそこできます。タッチパッドがついているので、マウスも不要になります。ちょっと重いので持ち運びに不便ですが、思っていたよりもしっかりキーボードしていました。

COOL LEAF
COOL LEAF

購入先はAmazonで 26,248円でした。

2014-05-03 : 今日買った・・・ : コメント : 0 :
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Author:おびおがしかし
会社員をしながら科学のコンテンツを作ってます。書籍とか、トークライブとか、セミナーとか、ネットラジオとか、Webコンテンツとか。でも、楽しいことしかしません。楽しいことしかできない病、TD! それがおびおなのです。
苦手な食べ物:シーチキン、レバー、昆虫系
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