白内障を目薬で治療する

白内障は眼球の前方にあってレンズの形をした水晶体のタンパク質「クリスタリン」が異常を起こしてかたまりを形成し、光が通り抜けにくくなる病気です。

中国四川大学、カリフォルニア大学サンディエゴ校などの国際研究チームは遺伝性白内障の原因が、水晶体に多く含まれるラノステロールというタンパク質を作る酵素「ラノステロールシンターゼ」の遺伝子変異であることを突き止めました。

水晶体は透明な細胞の集まりですが、本来細胞は細胞内小器官というミトコンドリアや核などいろいろな構造物が入っていますので透明ではありません。水晶体の細胞はそれらの細胞小器官が分解して消えてなくなることによって透明で高性能なレンズとして機能しています。クリスタリンは水晶体のタンパク質の90%を占めますが水晶体の細胞は細胞内小器官を失っているため新陳代謝がなく、クリスタリンは新たに作り出されません。従って、クリスタリンをフレッシュな状態に維持することが水晶体混濁、つまり白内障予防のために重要です。

混濁した水晶体を除去する外科的手術は効果的で安全ですので広く行われていますが、世界的な老齢化社会の到来から点眼薬による簡便な治療は非常に有効です。すでにラノステロールを含む点眼薬で、イヌで自然発症した白内障の治療に成功しており、人においても有効である可能性が高くなっています。


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2017-04-11 : 科学の小ネタ : コメント : 0 :
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