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九州がちぎれるかも

2016年4月16日に発生した熊本地震は、熊本県・大分県を中心に甚大な被害をもたらしました。九州には、別府-島原地溝帯と呼ばれる、顕著な地殻の裂け目があります。 別府-島原地溝帯があるため、九州全体が南北に引っ張られ、北側と南側が分裂を始めています

九州がちぎれるかも


このような、地面にできた巨大な境界線では地震活動が活発で、2016年熊本地震も、まさにこの地溝帯の中で発生しました。

今回、東北大学の研究グループは、地下構造を画像化する、地震波トモグラフィー法を、九州全域に対して実施し、高密度な地震観測地図により、別府、島原地溝帯を中心とした九州地下の三次元地震波速度を詳細に求めました。

その結果、次の三つのことがわかりました。
・九州の下にはフィリピン海プレートの沈み込みとそこから水がしみだすことによる、水を含む熱いマントルの上昇がある
・別府-島原地溝帯ができた原因は沖縄トラフ、中央構造線、活火山の活動、の三つの要因が複雑に絡み合っている
・2016年熊本地震の原因は、上部地殻の固い岩盤だったこと。つまり、熊本地震の発生の原因は、別府、島原地溝帯内は不均質で不安定な構造をしており、さらにそこに膨大な量の海水の流入が関係しているためだったこと

大きな地震が発生した地域の地下深くの構造をこのように明らかにすることによって、今後起こる超巨大地震の震源を事前に推定することができるかもしれません。


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2018-11-14 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :

クラシック音楽は進化で説明できる

京都大学の研究チームは16世紀から19世紀における西洋音楽の様式の変化が、進化のプロセスで説明できることを発見しました。

音楽という人間が作り出すものが、進化という生物学的により望ましい姿を求める自然現象と同じだということがありうるのでしょうか。

今回、西洋のクラシック音楽の9996曲にも及ぶ、MIDIデータの分析と進化の数学的モデル解析を行った大規模な研究をした結果、それらの音楽は、

・ある世代に分類され
・その世代の中でも楽曲ごとに個性があり
・それらの楽曲の個性のうちいくつかは新しい世代の特定の楽曲に特徴が引き継がれ
・さらに特定の楽曲の特徴は世代を超えて引き継がれ
・また、ある特徴はその時代だけに見られる音楽的特徴にとどまり
・音楽の歴史を振り返ると、そのようなことが何度も繰り返されてきた

ことがわかりました。これは、生物学における進化となんら違いのないものでした。 今回の解析手法は文化的現象の大量のデジタルデータを数学モデルで解析する手法であり、その他の文化的現象の進化を探り出すのにも使える可能性があります。


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2018-11-14 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :

赤ちゃんできちゃったー、皮膚細胞から

九州大学では、皮膚細胞から生まれたマウスが健康に育っています。すでに皮膚細胞から精子や卵子を作り出して、受精させることが可能になっている、ということです。このような研究は、不妊に悩むカップルの一部から、熱いまなざしで見守られています。こうした、卵子や精子の作製がヒト細胞でも可能になれば、不妊治療として、血液や皮膚の細胞に、その代わりをさせることができるようになります。

さらには、同性愛カップルもいずれ、二人ともに遺伝的つながりのある赤ちゃんを、持てるようになるかもしれませんが、その時には、どっちの細胞から精子を作って、どっちの細胞から卵子を作るかでもめることになるかもしれません。

こういう実験は今まで成功したことが無かったのですが、九州大学が成功したポイントは、iPS細胞由来の卵細胞を育てる、環境の最適化にありました。突破口となったのは、他のマウス胎仔から採取した、卵巣の細胞を培養液に加えたことでした。 これらの卵巣細胞はいろんなホルモンを卵細胞に与え、実際の卵巣に似た環境を作り出すことで卵細胞に自分たちがマウスの体内にいると勘違いさせたのです。

実際に人間の医療に用いる場合には、胎児から卵巣細胞を取り出すことは倫理的に不可能ですので、今回の成功の中で卵巣細胞が何をしているのか、その役目を解明して、それを添加物等で人工的に肩代わりする、あるいは、その役目を付与した卵巣細胞をiPS細胞から作り出す必要があります。


2018-11-14 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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おびおのプロフィール

おびお

Author:おびお
会社員をしながら科学のコンテンツを作ってます。書籍とか、トークライブとか、セミナーとか、ネットラジオとか、Webコンテンツとか。
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