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貼るだけ膵臓の開発

糖尿病治療では血糖値をしっかりと下げるためにインスリン治療が行われます。インスリンはホルモンの一種で、膵臓に存在するランゲルハンス島 という細胞の集団から分泌される高分子です。生理作用は血糖の抑制です。  

近年は、体内のインスリン濃度を適切に維持するため、インスリンポンプの普及が進んでいますが、インスリンポンプにも問題点があります。それらは、患者に及ぼす身体的・心理的負担、ポンプのメンテナンス、医療費などです。このため、装置を使わない、人工膵臓の開発が強く求められています。試みは様々行われていて、血糖を酸化して機能しなくするタンパク質などが検討されていますが、タンパク質は元々不安定なため、実用化には至っていません。  

東京医科歯科大学を中心とした国内の研究グループは、タンパク質を一切使用せず、完全合成型のグルコース応答性材料であるボロン酸ゲルを用いた解決法を提案しており、このたび、フィブローインを使用したマイクロニードル型の人工膵臓のプロトタイプの開発に成功しました。

フィブローインというのは極めて優れた力学的特性、生体適合性および化学的に可変な生分解性を有し、手術糸や硬組織欠損部代替埋め込み材料として認可され、広く利用される生体材料です。

マウスを使った皮膚への装着方法等も含めて検討が行われ、その結果、「水中で2ヶ月以上安定で、かつ血糖値依存的なインスリン供給性能が週単位で持続する」前例のないマイクロニードル材料技術の開発に成功したものです。

この新たな技術は、糖尿病患者の生活の質改善の観点で求められる「週単位の持続性」ニーズに応えるうえで、大きな優位性があります。今後、動物での安全性・治療効果の実証を経て、実用化へ向けた研究が進められます。

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2019-02-04 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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