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遺伝子で決まる日焼け・白肌

肌の色は、その色合いや日焼けのしやすさからいくつかのタイプに分けられます(スキンタイプ)。日本人のスキンタイプは日焼けのしやすさから3つの方に分けられます。

I型 白肌で赤くなるが黒くならない
III型 褐色から色黒肌で赤くならずに黒くなる
II型 I型とIII型の中間

東北大学による今回の研究は、宮城県と岩手県在住の約1 万人の協力を得て、日焼けのしやすさによるアンケートからスキンタイプを分類し、その情報に対してゲノム解析を行うことによって、日本人の日焼けには7つの遺伝子が関連していることを明らかにしました。

その中で、日本人のスキンタイプに最も強く影響を与えている遺伝子は、OCA2 遺伝子というものです。OCA2遺伝子は、欠損すると白皮症という、肌や髪の毛が真っ白になる症状を呈することが知られています。

遺伝子は人によってピンポイントで変異 していることがあり、これを一塩基多型と呼びます。今回の調査の範囲でOCA2の一塩基多型を調べたところ、OCA2遺伝子の中の複数の場所での一塩基多型が日本人スキンタイプに関連することが明らかになりました。特に、白肌で赤くなるが黒くならないI型はOCA2 遺伝子上に複数の一塩基多型を持つ人であることがわかりました。

さらに、肌の色を決める主要な色素であるメラニンの細胞内合成と輸送に関係するタンパク質の遺伝子、RAB32 遺伝子が日本人のスキンタイプに影響することも発見しました。RAB32 遺伝子の一塩基多型によってメラニン色素の移動のしやすさに個人差が生じ、スキンタイプを決めている事が予想されます。


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2019-06-25 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :

マスドライバー「カグヤ」の実用化

ガンダムSEEDにおけるオーブの地上施設、「カグヤ」は戦艦を射出することも可能な巨大なマスドライバーです。マスドライバーとはWikipediaによると「惑星の衛星軌道上や衛星の周回軌道上に物資輸送を大量輸送に向くよう効率良く行うための装置/設備/施設で、地上から第一宇宙速度にまで加速したコンテナなどを「放り上げる」物である。この装置は実用化に向けて様々な研究もなされており、宇宙を舞台としたSF作品にしばしば登場する(大規模なカタパルトとも言える)」とのことです。

 東京大学などのグループは物資を宇宙に大量輸送する未来を見据え、マスドライバー型の射出装置の研究を続けています。このマスドライバーは、地上から電磁波のビームをコンテナに向けて照射し、そのエネルギーで推進します。2003年に10グラムの模型で実験し、原理の実証に成功、実証試験に取り組みながら、2030年代の基地建設や試験機の打ち上げを目指しています。

想定される実際の射出ではロケット型のコンテナに向け、地上のアンテナから電磁波のビームを照射します。ビームはコンテナ最後部のリフレクターに反射し、焦点付近にエネルギーが集まり、強いエネルギーによって焦点付近の空気が電離してプラズマが発生し、爆発を引き起こします。この衝撃波をリフレクターが受け止め、コンテは上昇します。

実験では量子科学技術研究開発機構が核融合炉研究に使う「ジャイロトロン」という装置でビームを発生させました。実験には成功しているものの、原理はまだ解明されておらず、ビームでプラズマが生じる過程や爆発による空気の流れなどは、今後解明し、その解析結果を、推進力のさらなる増強につなげる計画です。実用レベルのコンテナ射出には100メガ(メガは100万)ワット~100ギガ(ギガは10億)ワットの出力が必要とされますので、複数のジャイロトロンを連動させることになりそうです。

マスドライバー「カグヤ」の実用化



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2019-06-25 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :

パーキンソン病の根本的治療・新規核酸医薬

核酸医薬とはDNAを構成する単位のヌクレオチドを基本骨格とする医薬品です。遺伝子発現を介さずに直接生体に作用します。代表的な核酸医薬にはアンチセンスオリゴヌクレオチド、RNAi、アプタマー、デコイなどがあげられます。よく似た言葉に遺伝子治療薬がありますが、核酸医薬は化学合成により製造された核酸が遺伝子発現を介さずに直接生体に作用するのに対して、遺伝子治療薬は特定のDNA遺伝子から遺伝子発現させ、何らかの機能をもつ蛋白質を産出させる点が異なります。核酸医薬は病気の原因への特異性が高いことが特徴です。

大阪大学の研究グループは、東京医科歯科大学のグループとの共同研究で、パーキンソン病の原因であるαシヌクレインタンパク質の蓄積を抑制する核酸医薬を新たに開発し、パーキンソン病の症状を改善することを動物モデルにおいて証明しました。今回開発した核酸医薬は、生体内での安定性が高く、αシヌクレインmRNAに特異的に結合し分解することでタンパク質の蓄積を抑制します。

パーキンソン病の根本的治療・新規核酸医薬


パーキンソン病は世界で約1千万人の人々が罹患している神経疾患で、日本では1000人に1~1.5人、60歳以上では100人に1人が発症していると言われています。しかしながら、パーキンソン病に対して、ドパミン製剤など症状を改善する治療薬は存在しますが、進行を抑制する根本的な治療法は存在しません。そのため、寝たきりの原因となるなど、大きな社会問題になっています。全世界でパーキンソン病の進行を抑制する治療法の開発が期待されています。

パーキンソン病は神経細胞にαシヌクレインタンパク質が蓄積することで発症すると考えられています。研究グループでは、遺伝性パーキンソン病の原因であるαシヌクレインをターゲットとする核酸医薬を開発し、αシヌクレインタンパク質の蓄積を抑制することを目的としました。

パーキンソン病の原因であるαシヌクレインタンパク質の蓄積を抑制するため、αシヌクレインのタンパク質の合成を阻害する核酸医薬を開発しました。通常、核酸は細胞外では速やかに分解されますが、今回開発した核酸医薬は核酸を人工的に修飾することで生体内での安定性を獲得しました。パーキンソン病モデルマウスを用いてこの薬剤の有効性を調べたところ、αシヌクレインの蓄積を抑制し、本来パーキンソン病モデルマウスに見られる行動障害を改善することを確認しました。 


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会社員をしながら科学のコンテンツを作ってます。書籍とか、トークライブとか、セミナーとか、ネットラジオとか、Webコンテンツとか。
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