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スケーリーフットが身にまとう硫化鉄の生成機構を解明

スケーリーフットが身にまとう硫化鉄の生成機構を解明

国立研究開発法人海洋研究開発機構は、東京大学と共同で、インド洋海域の熱水活動域でのみ生息が知られている腹足類「スケーリーフット」が硫化鉄結晶をウロコに保持する機構を明らかにしました。

スケーリーフットはインド洋中央海嶺の熱水活動域にのみ生息する腹足類で、軟体部表面に鉄のウロコを持つことが特徴です。これまでの研究により、ウロコの内部には硫化鉄ナノ粒子が含まれていることは明らかとなっていましたが、硫化鉄が生物学的作用により生じたのか、またどのような過程を経て生じたのかについては明らかになっていませんでした。

研究グループは、ウロコに含まれる硫化鉄の元素分析や電子顕微鏡観察を行った結果、硫化鉄は生物起源であることを明らかにしました。特に、ウロコの内部に含まれる硫化鉄は、スケーリーフットが体内の共生細菌が作り出した硫黄をウロコへ放出し、ウロコの外部から浸透してきた鉄イオンと反応することで生じていることを明らかにしました。ウロコに含まれる金属は黄鉄鉱やグリグ鉱と呼ばれる金属を含み、半導体や磁性体の材料として使用されていますが、工業的には高温で合成される金属です。スケーリーフットはそれらを10~20度の温度で製合成していることが今回わかり、このメカニズムを模倣することで、広範な機能性無機材料の製造への応用が期待されます。


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2019-10-02 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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