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センサーを駆動できる微生物燃料電池システムの開発

農研機構は旭化成エレクトロニクス株式会社と共同で、微生物燃料電池(Microbial fuel cell; MFC)を電源としてセンサーを駆動するシステムを開発しました。

MFCとは、発電細菌 が環境中に存在する有機物を分解して発電するバイオ電池です。MFCは従来から研究されていましたが、従来型のMFCは作製コストが高く、さらに電極などが劣化しやすい欠点がありました。そこで農研機構は、ステンレス鋼の表面を炎で酸化した電極をMFCの負極として使用することで、従来よりも1/10以下のコスト、かつ長期の使用に耐えるMFCを開発しました。

MFCで作った電気でセンサーを駆動させるためには、電気エネルギーを効率的に回収して出力電圧を上昇させるエナジーハーベスタという装置が必要です。従来型のエナジーハーベスタは、わずか2マイクロワット程度のMFCの電力を回収することはできませんでしたが、旭化成エレクトロニクス株式会社は、新しい超低消費電力型エナジーハーベスタを開発して、従来型では電力を回収することができなかったMFCからでもエネルギーを回収することに成功しました。

今回、その両者、炎酸化ステンレス鋼電極を用いたMFCと、新規エナジーハーベスタを組み合わせたシステムにより、CO2センサーを駆動させることに初めて成功しました。CO2センサーは温度センサーなどと比較して大きな電力を消費するので、これまでのシステムではCO2センサーを動かすことはできませんでした。

最新のデータ駆動型のスマート農業では気温や湿度、CO2濃度といった環境因子を多くの地点で測定することで農業のAI化・スマート化を実現します。本システムは水田や池などにおいて、MFCを唯一の電源とした自立駆動型センサーの開発に利用でき、スマート農業や地球温暖化の解析に向けた環境モニタリングへの貢献が期待されます。

センサーを駆動できる微生物燃料電池システムの開発
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2019-10-08 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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