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量子暗号通信で大容量データの転送に成功

株式会社東芝と東北大学は、数百ギガバイトを超えるデータ量の全ゲノム配列データを、量子暗号通信を用いて伝送することに世界で初めて成功しました。

データ通信にはセキュリティが重要ですが、ゲノムデータは個人の特別な情報であるだけでなく、ゲノムデータがわかれば、スパイや外交官の血縁関係が特定できるなど、国防にも関わる情報です。ヒトのゲノムはおよそ32億塩基で構成されていますが、実際にゲノム解析を行う際に取り扱う情報量はそれよりも多い、900億塩基以上のデータを処理して全ゲノムデータを構築します。シークエンサーと呼ばれるゲノム解析装置が取り扱うデータは数百ギガバイトを超えることになります。このような、大規模かつ秘匿性の高いデータの保管と移送は現在、キーロック付きのハードディスクを物理的に運搬するなどの方法が採られており、コストや時間が課題となっています。

量子暗号通信技術は、量子力学の原理に基づき、あらゆる盗聴や解読に対して安全な暗号通信を実現する技術です。一方で、量子暗号通信技術による通信速度は現時点で最大でも10Mbps程であり、ゲノムデータのような大規模で秘匿性の高いデータ伝送の活用には課題がありました。

そこで、研究者らは独自に開発した高速量子暗号通信技術を用いて、ゲノムデータと、量子暗号装置が出力する暗号鍵を逐次暗号化してリアルタイムに伝送を行う実験を行いました。今回の実験では仙台市の東芝ライフサイエンス解析センターに設置したシークエンサーの出力データを、同じく仙台市の東北大学までの約7km間に敷設された光ファイバー専用回線を介したデータの伝送実証に成功しました。


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2020-02-03 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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おびお

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会社員をしながら科学のコンテンツを作ってます。書籍とか、トークライブとか、セミナーとか、ネットラジオとか、Webコンテンツとか。
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