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潮汐力は重力波の一種なのか?

2016年2月、物理学者の国際チームが重力波を初めて直接検出したと発表して話題になりました。重力波は時空のさざ波にしばしばたとえられます。ブラックホール同士の衝突などすさまじい天文現象が発生すると、アインシュタインの一般相対性理論に従って時空がさざ波のように伸び縮みします。

南アフリカ・クワズール・ナタール大学の研究者らは、数学的解析で潮汐力が重力波であるという新しい説を発表しました。たとえば、潮の満ち干は月が地球を周回する際に発生する潮汐力です。この力が、数学的には重力波と同じ性質を持つというのです。これまでの一般的な潮汐力に関する考え方は、ニュートンの重力理論で説明されており、すべての質量を持つ物体は互いを引き合う重力を持つとされています。

今回、研究らは、ニュートンの重力理論の問題点を指摘しました。ニュートンの重力理論では、重力を含め、あらゆるものは光より速く伝わることはできないのです。つまり、月の重力が地球に影響を及ぼすまでには時間がかかるということです。

この数学的解析が正しければ、ニュートンが説明する重力とは異なり、潮汐力が月から地球に到達するのに1.3秒かかることになります。潮の満ち引きに当てはめると、空に浮かぶ月の位置に対し、角度にして0.66秒遅れが出るはずです。この角度の差を精密に測定する装置はまだできていませんが、もし今回の考え方が正しいのであれば、重力波は私たちの身の回りのいたるところに存在することになります。

実はこれまでも重力については、考え方にどこかおかしいところがあるのではないかと指摘する科学者はいました。また、自然界には4つの力「電磁気力」「弱い力」「強い力」「重力」があるとされていますが、重力だけは他の3つの力と統合して考察することができず、さらに重力だけは力を伝える媒体がどうしても見つからないのです。今回のような数学的解析が観測によって裏付けられれば「実は重力は存在しなかった」ということになるかもしれません。


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2020-02-07 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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