漢方の効果を科学的に解析

北里大学の東洋医学総合研究所は漢方薬の効果について科学的な根拠を調べ、臨床に生かそうとしています。漢方薬は植物など天然物である生薬を複数配合していますので、その中に含まれる成分が膨大で、市販されている漢方薬でも成分が解明されているものはありません。ですが、漢方薬は科学的根拠には乏しいものの、健康に寄与することは経験的に広く知られています。  

ですが、漢方薬の効果も少しずつ科学的に解明され始めており、たとえば人参(ニンジン)山椒(サンショウ)乾姜(カンキョウ)を配合した大建中湯(だいけんちゅうとう)は腹痛やお腹の張りをやわらげ胃腸の調子をよくするとされていますが、その基本は抗炎症作用であることがわかりました。また10種類以上の生薬を含む柴苓湯(さいれいとう)が大腸炎に効果があることが科学的な検証で新たに発見されました。このように既存の漢方薬の作用メカニズムを明らかにしたり、スクリーニングと呼ばれる科学的な実験でこれまで知られていなかった効能を発見する研究も盛んです。

香港の漢方薬専門店
漢方の効果を科学的に解析

また、一部の漢方薬は動悸などの副作用を持つことが知られています。生薬全体が悪さをしているわけではないので、生薬の成分から副作用の原因となっている物質を探し出し、それを除去する技術を開発することで副作用の回避や、天然ものよりもより多く服用することを可能にして効果の増強などにつなげることが出来ます。  

漢方薬と言えば生活習慣病や日常のちょっとした疾患の薬というイメージがありますが、漢方薬の一部には中枢作用性がある物も知られており、それらを上手に使うことによってストレス軽減や場合によっては知的機能の回復などにも効果のある漢方薬が発見されるのではないかと考えている化学者もいます。


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2017-02-12 : トップニュース : コメント : 0 :
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