ヴォイニッチの科学書 Chapter-646 長寿国日本の終焉
厚生労働省が2017年3月1日に発表した「完全生命表」によると、2015年の日本人の平均寿命は男性が80歳と274日、女性は86歳と361日となり、過去最高を更新しました。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/22th/
完全生命表が前回公表されたのは2010年の事でしたが、それと比べると男性が1年と73日、女性が252日伸びました。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/21th/
今回の完全生命表を見ると自分の平均余命がわかる仕組みになっていますが、たとえば20歳男子の平均余命は61年と47日、30歳女性の平均余命は57年と164日、40歳男性の平均余命は41年と281日となっています。
今の時点である程度年を取っている人はこれまでいろいろな環境や病気を生き延びてきた、そのくらいの生き抜く力を持っている人と判断できますので、これから先も平均よりは長生きするだろう、という考え方が各年齢の平均余命です。
現時点での厚生労働省の調査によると主要7カ国(G7)の中では日本は男女ともに最も長生きの国です。二位の国は性別で異なっていて男性がスイス、女性はフランスでした。日本の平均寿命は第2次世界大戦後は延び続けています。
ところが、英国・インペリアル・カレッジ・ロンドンが先進工業国35カ国の平均寿命を予測した研究によると、日本が最長寿国の座から転落するらしい事がわかってきました。
この報告では2030年までに50%以上の確率で韓国女性の寿命が90歳を超えるとされています。この研究において日本の平均寿命は女性は35%の確率で伸びが留まるか短縮すると予想しています。その結果日本人女性の平均寿命は韓国、フランスについで3位に転落します。日本人女性が2030年まで寿命世界一でいられる確率は22%しかないと見積もられました。
男性については、2030年の時点で韓国、オーストラリア、スイスが95%以上の確率で80歳を上回り、日本は大きく順位が後退するようです。
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