1平方メートル 0.3グラム

金属などにナノメートルサイズのとても小さな加工をすることによって光を操れるようにした「メタマテリアル」が、自然界の物質とは全く異なる性質を持つため注目されています。

メタマテリアルに光を照射すると、表面の電子が複雑な変化をして照射された光のうち、特定の波長の光を吸収し、残りの光を反射します。その結果、メタマテリアルは色がついて見えます。


理化学研究所の研究チームは、ナノ構造を工夫することによって自在に色を作り出すメタマテリアルの加工技術を開発することに成功しました。新たに開発されたナノ構造体は四角形が規則正しく並んだ構造ですが、四角形の大きさやとなりの四角形との間隔をナノメートルレベルで精密にコントロールして作製することによって、白色光を当てると、四角形のサイズに応じた波長の光が吸収されて、反射光に色がつきます。

下の左側の写真は今回開発されたメタマテリアル技術で作製された理化学研究所のロゴマークの光学顕微鏡写真です。画像では色を塗って描いてあるように見えますが、塗料は使っておらず完全にメタマテリアルで作り出されています。右側はその電子顕微鏡写真で、試しに緑色に見える部分を拡大してみると右下の拡大写真のように四角形構造体が並んでいるのがわかります。

アルミニウムの微細構造で色を作り出す

四角形の一辺の長さと四角形同士の間隔をコントロールすることで様々な色を作り出せることを示すためにメタマテリアルで下の図のようなカラーチャートを作製しました。横軸は四角形の一辺の長さ、縦軸は四角形同士の間隔で、それらを相互に変化させることで赤から青まですべての範囲の色を作り出すことができることがわかります。
アルミニウムの微細構造で色を作り出す

このメタマテリアルは構造的に比較的安定で、破壊されない限り色は失われません。また、ペンキを1平方メートル塗ると重さは約130gになりますが、今回開発されたメタマテリアルであればわずか0.29gで半永久的に色褪せることなく彩色が可能になります。



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2017-04-30 : 科学の小ネタ : コメント : 0 :
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