FC2ブログ

宇宙線ミューオンラジオグラフィ

ミューオンは、1キロメートルの岩盤でもすり抜ける極めて高い透過力を持つ素粒子で、大気上層部で生成され、1平方センチメートルあたり1分間に約1個の割合で、常に地上に降り注いでいます。

物体の内部を調べるにはX線がよく用いられます。病院でのレントゲン撮影も空港での手荷物検査もすべてX線です。ですが、X線よりもミューオンの方が透過性が高いため、X線では測定不可能な巨大な物体でも、ミューオンであれば対象物を通過してくるミューオンを計測し、レントゲンのような写真を撮影することができます。

宇宙線ミューオンラジオグラフィと呼ばれるこの手法を使って名古屋大学とNHKのグループは、4500年前に建造されたクフ王のピラミッドの中心部に、これまでに発見されていない未知の巨大な空間を発見しました。

宇宙線ミューオンラジオグラフィ
クフ王のピラミッド(北側から撮影)  

今回見つかった空間は、クフ王のピラミッド中心部に位置する女王の間内部にミューオンの検出器を設置し、ピラミッドの上空からそこに到達した1100万個のミューオンのエネルギーを画像化して見つかったものです。大回廊の上にあるその空間の長さは30メートル以上で、規模は大回廊に匹敵します。今後は、発見された新空間に近い場所に検出器を設置することで、新空間の詳細な構造を特定するための観測を継続していく計画です。

宇宙線ミューオンラジオグラフィ
クフ王のピラミッドの断面図と今回の解析に用いた検出器を設置した場所。 黄色で示す範囲(天頂方向から±45度)を観測して発見しました。

宇宙線ミューオンラジオグラフィ

将来は宇宙線ミューオンラジオグラフィでカップラーメンの出来具合がわかるようになる?
宇宙線ミューオンラジオグラフィ



関連記事
スポンサーサイト
2017-12-17 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
コメントの投稿
非公開コメント

« next  ホーム  prev »

おびおのプロフィール

おびお

Author:おびお
会社員をしながら科学のコンテンツを作ってます。書籍とか、トークライブとか、セミナーとか、ネットラジオとか、Webコンテンツとか。
ツイッターアカウント:@cradiobio
ものことごはん:http://obio2.blog.fc2.com/

スヴァールバルの画像保管庫

スポンサードリンク

スポンサードリンク

ワトソンの検索窓

ロザリンド・フランクリンのダイアリー

07 | 2018/08 | 09
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

QRコード

QR