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ヴォイニッチの科学書 第696回 日本海はどうやってできたのかよくわかっていない

JAMSTEC海洋研究開発機構は、北海道教育大学と共同で、伊豆-小笠原諸島西部の海底に広がる現在活動中の噴出溶岩の採取・分析を行い、流入してきた熱いアセノスフェア(地殻の下のマントル内の柔らかい層)の高熱によって、沈み込んだプレートが溶けて、プレートの沈み込む角度に影響を与えていることを明らかにしました。

ヴォイニッチの科学書 第696回 日本海はどうやってできたのかよくわかっていない
JAMSTECプレスリリースより

この海底地域は背弧海盆(はいこかいぼん)という種類の海洋底地形です。日本海は約2000万年前に作り出された典型的な背弧海盆だと考えられています。ですが、日本海はすでに非常に安定した状態にあるため、地殻変動していることを確認することはできません。  

日本海がどのようにして形成されたのかについては多くの研究が行われています。これまでに日本海の形成初期にはプレートの沈み込み角度の変化や、噴出するマグマの成分の変化が起きたことが分かっており、これらのことから、高温のアセノスフェアが日本列島の下に流れ込んだことで地殻が引きちぎられたことが、日本海を形成のきっかけになったという説が有力です。

ヴォイニッチの科学書 第696回 日本海はどうやってできたのかよくわかっていない
JAMSTECプレスリリースより

日本海がこのメカニズムで形成されたことを証明するためには、現在進行形で形成されつつある背弧海盆を調査して、推定通りのことが地下で起きているかどうかを確認する必要があります。その調査対象に最もふさわしいと考えられたのが今回の調査対象となった伊豆諸島西部の海底でした。

その結果、熱いアセノスフェアの流入など、日本海の形成メカニズムとして推定されている地下現象がこの地域でも起きていることが確認されました。  

今回の結果は日本列島形成史上の未解決問題のひとつである日本海の成因を明らかにする上で重要な役割を果たすものです。また、海に沈んだ第7の大陸「ジーランディア」の沈没も背弧海盆の拡大によって地殻が引き延ばされて起きたと考えられていますので、ロマンあふれる多くの巨大大陸沈没説の沈没メカニズムを探る上でも重要なデータとなりました。

参考:ジーランディアは現在のニュージーランド周辺にあったとされる大陸です。現在はそのほとんどが水没し、当時の巨大山脈がニュージーランド諸島として海面に顔を出しています。

ヴォイニッチの科学書 第696回 日本海はどうやってできたのかよくわかっていない



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2018-04-15 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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