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コンピューターも錯視を起こす

囲碁の世界チャンピオンを制したアルファ碁に代表される深層学習ですが、脳のメカニズムを研究するためのツールとしても期待が高まっています。脳の動作原理を深層学習機に組み込み、実際の脳の特性と比較することで、動物実験などから類推した脳の働きを検証する試みが可能になりつつあります。

自然科学研究機構 基礎生物学研究所などの国内共同研究グループは、脳の動作原理を組み込んだ深層学習機が、人間同様に錯視を起こすことを発見しました。錯視とは、実際に提示されている画像などとは、大きさや色が異なっているかのように錯覚してしまう現象です。

今回用いられたのは「蛇の回転錯視」というもので、実際には回転するはずのない、紙に印刷した円形の画像ですが、色の配列を入れ替えることで、容易に右回転、左回転、無回転の錯視が起きます。 コンピューターも錯視を起こす

研究者らは、深層学習機に大脳と同様の予測符号化理論を組み込みました。予測符号化理論では、大脳は入力される感覚情報を常に予測しており、その予測と実際の感覚情報との差分を学習していきます。  

まず、深層学習機に二次元映像における回転の概念を理解させるために、回転遊具のたくさんある遊園地内の映像を学習させました。その結果、深層学習機は回転するプロペラの左回転、右回転、無回転を判断することができるようになりました。

次に蛇の回転錯視画像を入力しました。すると、人間が右回転や左回転に錯視を起こすものは深層学習機もその絵が回転していると判断し、人間が無回転と認識する絵は深層学習機も回転していないと判断しました。 この結果は、深層学習機が人間と同様の錯視を起こすほどに人間の脳に似た画像処理をしている可能性を示すものです。


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2018-04-27 : 科学の小ネタ : コメント : 0 :
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おびおのプロフィール

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