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星同士もぶつかる

オペラ、グリゼルダで有名なバロック作曲家のジョヴァンニ・バッティスタ・ボノンチーニが生まれた1670年7月、何人かの星を見ることが好きだった人々が、はくちょう座の頭のあたりに突然、北斗七星の星々と同じくらい明るい星が現れたことに驚きました。

この星は、しばらくの間、明るくなったり、暗くなったりを繰り返していましたが、やがて見えなくなりました。 21世紀の現在、1670年に星が現れた場所には、砂時計のような形をした、左右には塵とガスでできたリング状の雲と、その中心のこぎつね座CK星があります。実は、この輝きこそ、星同士の衝突の瞬間だったのです。

星同士もぶつかる

イギリス、サウスウェールズ大学の観測チームは、アルマ望遠鏡を用いて、砂時計の形に広がった塵を通過して届く星の光の成分を観測しました。

その結果、このチリにはリチウムが含まれていた他、珍しい種類の炭素、窒素、酸素の同位体が含まれていました。この結果があれば、専門家であれば、このチリの元になった星は、褐色矮星とその10倍の重さだった白色矮星であることがわかります。

褐色矮星は、質量が軽すぎるために核融合反応でエネルギーを生み出して恒星として輝くことはできなかった星で、白色矮星は、太陽のような比較的軽い星の最期の姿です。

地球歴1670年7月、褐色矮星は白色矮星に向かって落ちていきながら、無念にも強い潮汐力で引き裂かれていきました。そして、2つの星が衝突し爆発した際に、様々な分子や同位体元素がぶちまけられました。

こぎつね座CK星は、たぶん、星同士の衝突が確信できる唯一の天体です。砂時計のチリの部分にはホルムアルデヒドやメタノールなどの有機分子が豊富に含まれていますが、こうした物質は星の中では形成されませんので、褐色矮星、または白色矮星のどちらかには大量に有機物、つまり、大量の生命が存在していたのかもしれません。


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2018-11-17 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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