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モザイク動物

モザイクとは一匹の体に遺伝的性質や染色体の数などが異なっている2種類以上の細胞や組織が部分的に混じった生物です。ただし、親は雄雌一匹ずつで、モザイクは個体発生の過程で生じた突然変異で起きます。たとえば、染色体不分離や受精後に二重受精や胚 の融合が起こり分裂しない時に起きます。 モザイクは昆虫や甲殻類では高い頻度で発生します。次の写真はアゲハチョウのモザイクです。黒と黄色の部分がオス、はねの左下や右上などに散在する青い部分がメスです。

モザイク動物

最近、米国ペンシルベニア州で体の右半分が真紅で、左半分が灰褐色のショウジョウコウカンチョウが見つかりました。ショウジョウコウカンチョウは、オスが赤い色をしていて、メスは褐色ですので、この鳥は、右半身がオスで左半身がメスということになります。このように、オスとメスの特徴を両方あわせもつことを、専門的には雌雄モザイクまたはハーフサイダーといいます。  

ではなぜこのようなことが起きるのでしょうか。  鳥の雌雄性決定のしくみは哺乳類とは異なります。哺乳類の性染色体にはXとYの2種類があり、オスはX染色体とY染色体を細胞核にそれぞれ1つずつもち(XY)、メスはX染色体を2つもっています(XX)。 一方、鳥の性染色体はZとWの2種類で、オスはZ染色体を2つもち(ZZ)、メスはZ染色体とW染色体を1つずつもっています(ZW)。そして、精子や卵子などの生殖細胞は、通常はどちらかの性染色体を1つしかもたないため、結果としてオスの精子はZ染色体をもつ精子だけになりますが、メスの卵子にはZ染色体をもつものとW染色体をもつもの2種類があります。何らかの理由により、ZとW両方の染色体をもった卵子が、2個の精子によって同時に受精したときに雌雄モザイクが生まれると考えられています。これによってできた子供は、体の半分がZZの染色体をもつオス、もう半分がZWのメスになります。

モザイク動物


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2019-02-25 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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