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心臓内部を自律移動するロボット・カテーテルを開発

ハーバード大学の研究チームが、心臓内部を自律的に移動できるロボット・カテーテルを開発しました。カテーテルというのは医療用の柔らかい管のことで、体内に挿入し、体液の排出や薬液・栄養の注入などにに使用されるホース状の医療器具です。たとえば、尿を出すために膀胱にカテーテルを入れたりしますし、手術の際にもいろいろな目的でカテーテルが患者に施されます。

心臓手術のような難しい手術の場合、超音波エコーを見ながらジョイスティックでカテーテルを操作するなど、取り扱いには非常に繊細で高度な技術が必要です。今回開発されたロボット・カテーテルは心臓内部を自律的に移動するのが特徴ですが、このカテーテルは、ゴキブリが周辺環境を知覚する方法からヒントを得て開発されました。人間への適用はまだできませんが、5匹のブタに対して実施した83回の試験では、ロボット・カテーテルは95%の成功率で適切な位置へ自律的に移動できました。この成功率は外科手術におけるカテーテルの挿入と同程度の成功率です。また、カテーテルの移動に伴う傷や組織への損傷は一切ありませんでした。

このロボット・カテーテルには触覚センサーが装備されており、心臓のマップに基づいて自らの位置を知り、次にどこへ行けばよいかを把握します。機器の大きさは直径8ミリメートル。先端には触覚センサーのほかに、カメラとLEDライトが付いています。心臓内部での移動をガイドするのには、約2000枚の心臓組織の画像を用いてディープラーニングされたアルゴリズムを使っています。曲がったところを機器が通り抜ける際には、タッチセンサーが定期的に心臓の組織を触って、自らの位置を把握し、組織を傷つけないようにしています。


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2019-06-11 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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おびおのプロフィール

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