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ソニックブーム攻撃を受けると何が起きるか

ソニックブーム攻撃は、アニメやゲームで登場する主に肉体戦で使用される攻撃の総称です。ポケモンではレアコイルやマルマイン、ドラゴンボールのかめはめ波、怪獣映画ではラドンやギャオス、ストリートファイターシリーズではガイル、こういったキャラクターが得意としています。

さて、KEK高エネルギー加速器研究機構、熊本大学、テクニコン-イスラエル工科大学などの研究グループは、KEK の放射光実験施設 フォトンファクトリー・アドバンストリング(次写真)を超高速で点滅するストロボのように用いて、金属内に伝搬する衝撃波によってナノ秒(1 ナノ秒=10 億分の 1 秒)の間に進行する金属組織の微細化を直接観測することに成功しました。

ソニックブーム攻撃を受けると何が起きるか

衝撃波は、高速衝突・爆発・火山噴火・雷・隕石・超音速飛行中の飛行機などによって発生することが知られており、特に高圧の衝撃波は音速で伝わり、衝突した対象の内部を一瞬で破壊します。この破壊現象についての評価は難しく、衝撃破壊前と後の物質を見比べて想像するしかありませんでしたが、少なくとも、まず元に戻ることができる変形(弾性変形:だんせいへんけい)が起こり、元に戻れる限界を超えた変形(塑性変形:そせいへんけい)を経て破壊に至ることはわかっていました。

研究グループは、純アルミニウム箔内の内部構造が衝撃波で破壊される様子を、KEK の放射光実験施設が発生させることができる、波長が原子サイズかつ点滅の時間幅が100 ピコ秒のパルス状の X 線を使って連続写真のように撮影しました。

画像を解析した結果、マイクロメートルサイズだった金属の結晶粒は衝撃破壊によりナノメートルサイズまで細分化し、さらに極めて小さくなった各金属結晶内部で結晶の不均一性(結晶内の原子位置のずれ)が瞬間的に増大していることがわかりました。パルス X 線をストロボ的な測定に応用することで、衝撃破壊後に観測される金属組織の状態とは異なる、衝撃破壊中の組織の微細化や結晶の不均一性を観測することに成功しました。


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2019-06-24 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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