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パーキンソン病の根本的治療・新規核酸医薬

核酸医薬とはDNAを構成する単位のヌクレオチドを基本骨格とする医薬品です。遺伝子発現を介さずに直接生体に作用します。代表的な核酸医薬にはアンチセンスオリゴヌクレオチド、RNAi、アプタマー、デコイなどがあげられます。よく似た言葉に遺伝子治療薬がありますが、核酸医薬は化学合成により製造された核酸が遺伝子発現を介さずに直接生体に作用するのに対して、遺伝子治療薬は特定のDNA遺伝子から遺伝子発現させ、何らかの機能をもつ蛋白質を産出させる点が異なります。核酸医薬は病気の原因への特異性が高いことが特徴です。

大阪大学の研究グループは、東京医科歯科大学のグループとの共同研究で、パーキンソン病の原因であるαシヌクレインタンパク質の蓄積を抑制する核酸医薬を新たに開発し、パーキンソン病の症状を改善することを動物モデルにおいて証明しました。今回開発した核酸医薬は、生体内での安定性が高く、αシヌクレインmRNAに特異的に結合し分解することでタンパク質の蓄積を抑制します。

パーキンソン病の根本的治療・新規核酸医薬


パーキンソン病は世界で約1千万人の人々が罹患している神経疾患で、日本では1000人に1~1.5人、60歳以上では100人に1人が発症していると言われています。しかしながら、パーキンソン病に対して、ドパミン製剤など症状を改善する治療薬は存在しますが、進行を抑制する根本的な治療法は存在しません。そのため、寝たきりの原因となるなど、大きな社会問題になっています。全世界でパーキンソン病の進行を抑制する治療法の開発が期待されています。

パーキンソン病は神経細胞にαシヌクレインタンパク質が蓄積することで発症すると考えられています。研究グループでは、遺伝性パーキンソン病の原因であるαシヌクレインをターゲットとする核酸医薬を開発し、αシヌクレインタンパク質の蓄積を抑制することを目的としました。

パーキンソン病の原因であるαシヌクレインタンパク質の蓄積を抑制するため、αシヌクレインのタンパク質の合成を阻害する核酸医薬を開発しました。通常、核酸は細胞外では速やかに分解されますが、今回開発した核酸医薬は核酸を人工的に修飾することで生体内での安定性を獲得しました。パーキンソン病モデルマウスを用いてこの薬剤の有効性を調べたところ、αシヌクレインの蓄積を抑制し、本来パーキンソン病モデルマウスに見られる行動障害を改善することを確認しました。 


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2019-06-25 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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