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オンチップバイオリアクター

バイオリアクターという技術があります。タンクのような閉鎖空間に細胞や酵素を封じ込めてその生物反応を使って、物質を変換したり、エネルギーを取り出したり、新たな物質を作り出したりする反応装置のことです。

一方で、生命の基本単位は、いうまでもなく細胞です。細胞は脂の膜で囲まれた小さなカプセルで、カプセルに封じ込められたDNAに設計図となる遺伝情報が記録されています。細胞は当然バイオリアクターとして機能しますが、ナマの細胞を丸ごと使うのではなく、ナマの細胞を模倣しながら、バイオリアクターとして求められる反応に不要な細胞機能を除去し、可能な限り単純な細胞バイオリアクターを創ることは、細胞の設計原理を理解するのみならず有用な生体材料を創出する重要な課題です。

九州大学の研究グループはミネソタ大学と共同で、脂でできたカプセルの中で自律的に遺伝子が活性化し機能するバイオリアクター「オンチップ膜融合型人工細胞」を開発しました。5000個の人工細胞が集積したデバイスにおいて24時間以上に渡って安定して遺伝子とそれを設計図としたタンパク質の合成が機能し続け、タンパク質を生産するバイオリアクター(=超小型タンパク質合成工場)として機能することを確認しました。

今回構築したオンチップ膜融合型人工細胞は、最小限の要素で人工的な細胞を構築する合成生物学の研究を加速させると期待されます。

オンチップバイオリアクター


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2019-08-09 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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おびおのプロフィール

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