ダイオウイカもいいけど、デメニギスもね

 上野の国立科学博物館で開催中の特別展「深海-挑戦の歩みと驚異のいきものたち-」はもうご覧になりましたか?

国立科学博物館「深海」

 この特別展、「ダイオウイカ」がやはり一番注目を集めていてダイオウイカノ展示の手前では大渋滞、その先はみなさん物販へと急ぐのかわりとスカスカな感じですね。

国立科学博物館「深海」

 ダイオウイカも確かに貴重な展示なのですが、ダイオウイカの展示の手前には「黒スケ」「白スケ」こと「スケーリーフット」が。そして、ダイオウイカの展示の先には「デメニギス」がそれぞれ標本で展示されていて、おびお的にはこちらの方がとても楽しく観察できました。

 下の写真がスケーリーフットです(白)。「黒スケ」はカタツムリのような巻き貝なのですが足が鉄のウロコでできています。磁性細菌などの一部の微生物では細胞内に金属粒子を含むものはありましたが、多細胞の生物で本格的に体の一部分が金属製になっている動物は今のところ黒スケーリーフットだけです。

 深海底で300度くらいに加熱された地下水が噴き出す熱水噴出口で硫黄などを利用できる細菌を体内に共生させて生きている不思議な生物です。生息数的にはそれほど貴重ではないですが、住んでいる場所が局所的なのでそういう意味ではとても珍しい生物です。

 足が硫化鉄でできた黒い仲間と生身の白い仲間がいて、それぞれ「黒スケ」「白スケ」の愛称で呼ばれています。「深海」展では両方が標本で展示されてます。

国立科学博物館「深海」

 それから、ダイオウイカの展示も見学してみなさんお疲れになってわりとスタスタと通り過ぎるあたりにさりげなく展示されているのが「デメニギス」です。おびおが大好きな動物の中の一つで、水深10メートル超~1000メートルの深海に住んでいる魚ですが、その特徴は頭の上半分が透明になっていてまるで深海潜水艇のような外観になっていることです。

 残念ながら標本になると透明部分が崩れてしまってその特徴が見えにくくなっているのですが、それにしてもなかなかにすばらしいです。

国立科学博物館「深海」

 ちなみに、生きているデメニギスの写真が下。
 頭部の上半分が透明なのがわかりますよね?
 頭部の先端に2つ、目のように付いているのは実は「鼻」です。
 目は頭の透明な中に2つの緑色の傘のようについている構造体がそれです。深海では前方を見ても暗いだけなので少しでも光が届く上の方がよく見えるようにこのような進化をしたと学者さんは考えています。予備知識無く見ると、なんだかグチャグチャに崩れたメイボか何かのように見えますけど、こんな不思議な生物なんですよ。

 これから深海展に行かれる方は是非、足を止めて頭部の透明部分を脳内補完して観察して下さいね。

デメニギス
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2009024001
より引用。

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2013-09-01 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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