Chapter-454 レドックス・フロー電池

 大規模実証実験が行われているレドックスフロー電池。redoxはreduction-oxidation reaction の略です。レドックス・フロー電池は充放電の繰り返しが可能な電池の一種ですが、構造上の最大の特徴は電池に2台の循環ポンプが搭載されている点です。このポンプで溶液を循環させてイオンの酸化還元反応を進行させます。

 1980年代に実用化研究が進んでおり、二次電池としては比較的古い技術で、最新のリチウムイオン電池と同じ量のエネルギーを蓄えるためには数倍の大きさが必要ですが、1万回以上の充放電が可能なため、耐用年数が圧倒的に長く、メガワット級の太陽光や風力発電の付帯設備として最近改めて注目を集め始めています。

電池の基本構造は2種類のイオン溶液それぞれに電極を入れ、両者を水素イオンのみが行き来できる膜で隔て、電極上で酸化反応と還元反応を同時に進めて充放電を行うしくみですので既存の二次電池と大きくは異なりません。イオンとしては長年の研究の結果、現在ではバナジウムイオンと硫酸イオンのペアが使用されています。電池の酸化還元反応が起きる部分の他にイオン溶液を蓄えたタンクが設置され、循環ポンプによってタンク内から未反応のイオンが供給されることによって発電し続けることが可能です。

 レドックスフロー電池のメリットは酸化還元反応が室温で十分に進行すること、爆発する可能性がないこと、特殊な設備が必要ないこと、レアメタルなどを使わないこと、タンクを増設すればいくらでも電池容量を増やすことができることなどです。
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2013-09-08 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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