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Chapter-469 桜島

 鹿児島県の桜島は標高1117メートル、世界でも最も活発な火山の1つです。市街地から桜島までは海を挟んで8キロメートルしかなく、自動車や飛行機でのアクセスが簡単であることも世界のその他の活発な火山にはほとんどない特徴で、噴火の観測が容易であることから世界中の火山学者の注目を集めています。

 桜島の大規模噴火は30回以上が記録に残っていますが、1914年1月12日の大正噴火と呼ばれる大噴火では、その名の通り独立した島だった桜島から流出した溶岩流が対岸の大隅半島に達し、この溶岩が固まって桜島と大隅半島は陸続きになりました。

 桜島の内部にあるマグマだまりは現在、1914年の大正大噴火の際との比較で90%のレベルにまで達していると考えている専門家もいます。もし、この専門家の推定が正しいならば、大正噴火と同様の大噴火が間近に迫っている可能性も示唆します。

 現在の桜島が大噴火を起こせば被害は甚大になることが予測されますので、様々な新たな観測手段が開発されています。

 たとえば、東京大地震研究所の研究チームは2009年に超新星の爆発などで生じた宇宙線ミュー粒子を使い、まるで火山のレントゲン写真のように火山内部のマグマやガスの様子を撮影することに成功しました。ミュー粒子は宇宙線が地球の大気と衝突する際に発生し、あらゆる方向から私たちに降り注いでいます。ミュー粒子はX線など他の粒子では通過できないキロ単位の厚さのある岩石を透過することができ、しかもその密度が高いほど透過しにくくなる性質を持っています。この性質を利用し、持ち運び可能なミュー粒子観測装置を開発し桜島の撮影に成功したものです。この観測技術は未だよくわかっていない火山の噴火のメカニズム解明や噴火予知につながるものと期待されています。


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2013-11-22 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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