Chapter-518 バブルで修理したり分解したり

 泡、バブルというのはいろいろと使い道があって、造船系の人であれば、船の底を泡で覆うことによって燃費を向上させる技術などが思い浮かぶかと思いますが、このような極めて小さな泡が思いも寄らぬ能力を持っていることが最近わかってきました。

 たとえば、インフラの老朽化対策や作物の栽培への応用などです。

 インフラの老朽化対策としては、二酸化炭素で作ったきわめて小さな泡を含んだ水を老朽化したコンクリートの亀裂などに注ぐと非常に小さな隙間にまでしみこんで二酸化炭素を放出します。この二酸化炭素はコンクリートの中の水酸化カルシウムを炭酸カルシウムに変化させ傷をふさぎます。炭酸カルシウムは要するに貝殻ですので、コンクリートの亀裂を貝殻で埋めるような補修となります。従来の補修方法よりも安くてすみ、しかも炭酸カルシウムは自然環境の中で非常に安定ですので、同じ箇所を再補修する手間が激減することが期待されています。

 また、排水処理の例では、オゾンが反応性が高く有機物を分解する性質がある点に着目し、オゾンで作ったマイクロバブルを工場の排水の中に発生させポリビニルアルコールなどの分解する作用があることが確かめられています。さらに、酸素で作ったナノバブルには作物の生育を促進する作用なども見いだされています。  これらのメカニズムについてはまだよくわかっていないことが多いのですが、今後の研究によってメカニズムが解明されればさらに広い範囲の応用が可能になるとして期待されています。



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2014-10-31 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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