Chapter-526 有馬温泉のお湯はフィリピンの海水だった

 最近、世界各国で火山の活動が活発だなぁ、と思っておられる方は多いのではないでしょうか。最近では阿蘇山がマグマ型の噴火をしています。マグマといえば、ハワイ諸島でもマグマがダラダラと流れているテレビ映像をよく目にしますが、阿蘇山とハワイではその仕組みが全く異なることはご存知でしょうか。

 マグマは地球の地下深くで作られるのですが、そのメカニズムは大きく2種類に分けられます。 プレートテクトニクスによれば、新しいプレートが作り出される場所がハワイに代表される太平洋の中央や大西洋の中央に南北方向に帯状に連なる海嶺と呼ばれる山脈です。ハワイにマグマがある理由は明快で、地下からマントルが上昇してきてマグマになるからなのですが、日本列島ではマントルは上昇してこないのになぜかマグマが阿蘇山から噴出しています。

 このマグマ形成の仕組みは複雑で、かつて地学の教科書に書かれていたような、プレートとプレートの衝突部分でマグマがなんとなく生成し沸きあがってくるような図は実は正確ではないようです。というのも、たしかにこの衝突部分は高温にはなるのですが、圧力も非常に高くなるので、岩盤はマグマのように溶けた状態になることはできないのです。

 ここのメカニズムはまだ十分には解明されていませんが、太平洋の海底が日本海溝で日本列島の下にもぐりこむ時に大量の海水を道連れにしており、日本列島の地下で高温高圧になっている岩石に水が加わることによって、岩石が溶けやすくなり、マグマが形成されやすくなるようなのです。

 海水の道連れについては元素の組成分析で兵庫県の有馬温泉の水はフィリピン海で地下にもぐりこんだ海底が道連れにした海水が源であるらしいことが推測されています。



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2015-01-01 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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