2016年 iPS細胞によるパーキンソン病治療の臨床試験開始(他)

▼2016年 iPS細胞によるパーキンソン病治療の臨床試験開始

京都大学iPS細胞研究所は手足がこわばったり震えたりする難病、パーキンソン病のiPS細胞を使った臨床試験を2016年に始める計画です。マウスの実験においてiPS細胞から神経細胞を作成して移植しただけでは治療効果が出にくかったところが、ある種の薬剤が移植した神経細胞が患者の脳に親和することを助けることが発見され臨床試験の目処がたちました。

2016年の臨床試験は患者由来のiPS細胞を使用しますが、より治療の汎用性を高めるためにストックiPS細胞(他人のiPS細胞)による臨床試験も2018年に開始する計画です。

▼iPS細胞を使った筋ジストロフィー治療も視野

筋ジストロフィーは筋肉が萎縮する病気で、心臓や横隔膜の筋肉が萎縮することによって心不全や呼吸困難となり命を落とすこともあります。国内の患者数は3万人です。

京都大学と浅い日化成は共同でiPS細胞から骨格筋幹細胞を作成し、マウスの足の筋肉に幹細胞を注射で注入することによって病気を防ぐことができる兆候を見いだしました。今後さらに安全性に関する確認を続け臨床試験を目指します。

▼京大と東大がiPS細胞糖尿病治療でデッドヒート

京都大学と東京大学はそれぞれ独立にiPS細胞から高品質で安全な膵臓細胞を作り出す技術を開発しました。マウスでは、膵臓の細胞が機能を失うことによってインスリンが分泌できなくなる1型糖尿病の治療に有効であることがすでに確認されており、それぞれ今後10年以内の臨床試験開始を目指します。

▼iPS細胞による加齢黄斑変性症臨床試験、ストック細胞での臨床試験を実施

現在、理化学研究所が中心になって行っているiPS細胞による眼の難病、加齢黄斑変性症の臨床試験において、患者の細胞から作成したiPS細胞による臨床試験が順調であることを受け、ストックiPS細胞(他人のiPS細胞)による臨床試験に着手することを発表しました。

iPS細胞を使った再生医療において、ストックされた細胞で治療を行うことは、発症から短時間で治療に着手するためや治療費を削減するためには必須な技術です。

今回の加齢黄斑変性症治療一例目では、患者自身のiPS細胞を作成して治療に使用しており、医療費は1億円と推定されています。ストック細胞を使うことによって費用は1000万円を切る可能性があります。ストック細胞を使うにあたっては他人の細胞を導入することによる拒絶反応が最も心配ですが、拒絶反応を起こしにくい特異体質の人がいることがわかっており、そのような人から細胞の提供を受けてiPS細胞を作成することにより大幅にリスクが低減できると考えられています。
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2015-03-25 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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