免疫チェックポイント阻害薬まもなく発進

私たちの体は免疫機能によって守られています。免疫は外部から侵入した病原菌などを除去する際に働きますが、体内に発生した異常細胞であるがん細胞も異物として排除します。実際に私たちの体内では毎日大量のがん細胞が誕生していますが、それらはすべて免疫系によって除去されるので普通はがんを発症することはありません。体がもともと持っているこの能力を強化したのががん免疫療法です。

がん細胞を攻撃するのはT細胞と総称される防衛細胞群ですが、これらの細胞による攻撃が失敗すると生き残ったがん細胞は、T細胞ががん細胞を認識して攻撃のきっかけとするメカニズムを遮断し、免疫からの逃避する能力を獲得してしまいます。

薬による新たながん治療方法として今注目を集めているのが免疫チェックポイント阻害薬です。免疫チェックポイント詐害薬はがん細胞によって遮断されたT細胞の攻撃能力を復活させる薬です。この薬で攻撃力が復活したT細胞は二度とはがん細胞の同じ作戦には引っかからなくなり、強力な治療効果が持続するようになります。

非常に強力な免疫チェックポイント阻害薬ですが、この薬の作用はT細胞が他の細胞を攻撃する能力を通常の状態よりも強化することを意味しており、しかも強化された武装を解除する方法が今のところありませんので、これまで知られていない思わぬ副作用が出る可能性があります。ですが、今のところ副作用は想定範囲内だとされており、強力な抗がん剤がまもなく広く使用されるようになると期待されています。
関連記事
スポンサーサイト
2015-03-28 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
コメントの投稿
非公開コメント

« next  ホーム  prev »

おびおのプロフィール

おびおがしかし

Author:おびおがしかし
会社員をしながら科学のコンテンツを作ってます。書籍とか、トークライブとか、セミナーとか、ネットラジオとか、Webコンテンツとか。でも、楽しいことしかしません。楽しいことしかできない病、TD! それがおびおなのです。
苦手な食べ物:シーチキン、レバー、昆虫系
Web:ヴォイニッチの科学書
お気づきの点はメール
twitter:科学の自動会話プログラム ぼっとびお。

スヴァールバルの画像保管庫

スポンサードリンク

スポンサードリンク

ワトソンの検索窓

ロザリンド・フランクリンのダイアリー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

QRコード

QR