Chapter-540  リチウムで海底のさらに奥深くを調べてみたよ

海底の地殻(プレート)がマントルの中に沈み込んでいくときに、大量の海水を巻き込みながら沈んでいることがわかっています。

プレートの沈み込み領域は日本列島周辺の巨大地震の震源と一致していますが、独立行政法人海洋研究開発機構は琉球大学理学部と共同で、巨大地震の震源域に巻き込まれた海水がたまっている場所があるらしいことを確認することに成功しました。最近では地底の大規模な水の循環と地殻変動、そして巨大地震との関係が注目されてます。

紀伊半島沖から地球深部探査船「ちきゅう」が掘削した堆積物の中に含まれる水を分析し、含まれるリチウム元素の同位体比(7Li/6Li 比)を詳細に測定しました。この比率を測定することによって、その水が過去にどの程度の温度にさらされた経歴があるのかを知ることが出来ます。

分析結果より210℃~310℃の高温にさらされた水が含まれていることが判明し、この温度に加熱される可能性があるのは、推定海底下15kmもの深い場所で南海トラフ巨大地震の震源域に相当します。

リチウムを含む岩石が高温にさらされるとリチウムが岩石から水に溶け出します。その結果、高温を経験した掘削堆積物は海水などに比べてリチウムを多く含みます。また、リチウムには陽子の数は同じで中性子の数が異なる同位体がありますが、高温を経験した水ほど軽いリチウムを多く含みます。一方、海水や周囲に熱源が存在しない場所の地下水は、重いリチウムを多く含むことがわかっています。



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2015-04-05 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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