ミルクヒートポンプシステム

生乳の熱を有効活用して酪農に必要な光熱費を5割カットできるミルクヒートポンプシステムが話題です。

酪農生産者は雑菌の繁殖しやすい生乳を扱うので衛生管理のために大量のお湯を使います。100頭の乳牛を飼育している農家は80度のお湯を毎日3トンも使うとのことで、このお湯を灯油ボイラーで沸かすとすると1年間に8000リットルの灯油が必要です。

そこでお湯を沸かす熱源として何か良いものはないかと考えた結果見つかったのが絞りたての生乳でした。絞りたての生乳の温度は38度くらいで、寒い北海道ではモクモクと湯気を出しています。生乳をこの温度のまま放置するとあっという間に雑菌が繁殖してしまいますので普通は20度くらいまで急速に冷却します。つまり熱はそのまま捨てられていることになり、しかも生乳を冷却するために100頭規模の酪農生産者であれば毎日15トンもの冷却水を使用しています。こんなムダは何とかならないものかと知恵を絞ったのが根室にある電気工事会社の柳田電気でした。

この会社が開発したミルクヒートポンプシステムは搾乳した生乳をミルク熱交換器に通し、ここで水または不凍液に熱を渡します。それによって10度程度まで冷えた生乳は通常通りにタンクに蓄えられ出荷されます。生乳の熱を受け取った水または不凍液はミルクヒートポンプシステムで圧縮することによって60度の高温となって、お湯を沸かす熱源となります。

この技術は酪農の盛んな北海道で発明されましたが、同様の発想でめんのゆで湯を利用する讃岐うどんヒートポンプシステムや豚骨ラーメンヒートポンプシステム、鉄板の熱を使う広島風お好み焼きヒートポンプシステムやたこ焼きヒートポンプシステムも考えられそうです。
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2015-04-01 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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