Chapter-402 地震前兆現象

 赤外線観測衛星が高性能化したことによって、地表の広い範囲の温度変化を高い精度で、しかも一つの装置で測定することが可能になり。地面の温度の上昇も地震の前兆現象として重視されています。

 地震の前兆として地面の温度が上昇するのは地殻の変動によって地底深くの厚い地下水に圧力がかかり地表近くまで上昇してきたためだと考えられていて、これはこれまで知られていた地震の前には井戸の水がお湯になるという現象と同じものを観測しているものと思われます。

 また、このとき地下から上昇してくる水は電気伝導度が通常の地下水よりも高いことが分かっていて、2001年から2007年の新潟県中越沖地震発生まで新潟県阿賀野市の出湯(でゆ)温泉温泉で測定され続けていた温泉水の電気伝導度の測定値は温泉水の電気伝導と地震発生の間に何らかの関係があることを明確に示しているように見えます。

 発光現象は前兆現象の中でも最も華やかで最も知名度が高いものかもしれません。1995年の兵庫県南部地震では地震発生が午前5時46分とまだ暗い時間帯だったことと、都市部だったためにその時間でも外に人が多くいたことから発光現象が多数確認されていて、地震の前に何か空中が光ることは間違いのないことのようです。

 発光現象の原因は地震が空気を振動させることによる電子の励起や、地割れや地滑りによる摩擦や岩石破壊が原因と考えられますので、メカニズム的にも発光現象は地震の発生に伴って起きるはずです。発光現象はそれを見た人は多くの場合空全体が光っていると証言しますのでかなり大規模な現象のように思われがちですが、実は発光現象は震源の真上広さでいえば数百メートルのスケールで起きる非常に局所的な現象です。

そのような局所的発光現象が震源周辺の多くの場所で断続的に発生し、最終的に数キロメートルの範囲で観察された現象として報告されます。つまり、地震発生と同時に非常に狭い範囲の発光現象が連鎖反応的に起き、多くの人が目にしているのはそれぞれ異なる発光現象である可能性が高いということです。
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2012-08-13 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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