Chapter-551 時差ぼけ神経細胞の発見

2015年5月30日 Chapter-551 時差ボケ神経細胞の発見

岡山大学の研究者らがドイツ・ビュルツブルク大学の研究者らと共同で、時差ボケに関係している神経細胞を特定したと発表しました。

時差ぼけは海外旅行のほか、夜間の交替勤務などでも起こるため、社会問題となることもあります。 キイロショウジョウバエは体内時計の補正が上手で時差ぼけからすぐに回復する生物として知られていますが、脳内の約150個の神経細胞が、体内時計に関わる「時計細胞」であることや、その仕組みが人間と似ていることが明らかになっています。

一方で、クリプトクロムと呼ばれる光を吸収する性質のあるタンパク質が体内時計の光同調に関与していることがすでに明らかになっていますが、そのメカニズムはほとんど分かっていませんでした。

今回の研究では、150個の時計細胞のうち、ある特定の約14個の神経細胞群にクリプトクロムタンパク質が存在している時に時差ぼけからの回復が早いことが分かりました。わずか14個の時計細胞の変化で時差ぼけからの回復時間が変化したことから、これらの細胞は脳の光同調機能に最重要な時計細胞で、それらが全時計細胞の中で支配的な役割を持っていると考えられました。言ってみれば、この14個は体内時計の独裁者的存在です。

このように独裁者のような指令細胞が存在していることによって、脳内に分布する多くの時計細胞がすばやく新しい光環境に同調することができると思われます。 キイロショウジョウバエの概日時計のメカニズムは、ヒトの概日時計と非常に良く似ていることが分かっていることから、本研究の成果がヒトに応用されることで、時差ぼけ抑制法の開発につながる可能性があります。



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