Chapter-552 蓄熱セラミックス

2015年6月6日 Chapter-552 蓄熱セラミックス

東京大学と筑波大学の共同研究チームが熱をいろいろな方法でチャージでき、保温しなくてもチャージした熱は失われず、熱がほしいときには取り出せる、そんなセラミックス“蓄熱セラミックス”という新概念の物質を発見しました。

この物質は、入手が容易なチタン原子と酸素原子のみからできた物質です。水の約7割にも相当する大きな熱量を蓄えることができ、保存した熱エネルギーを取り出す場合には圧力を加えます。

熱をチャージする方法をいろいろ選べるのも特徴で、熱を加える、電流を流す、光を照射するなどで熱のチャージが可能です。つまり、一度温めると決して冷めない石です。  

科学者はこの物質をストライプ型-ラムダ-五酸化三チタンと呼びますが、この物質は圧力を加えると構造がラムダ構造からベータ構造へと相転移します。この圧力を加えることにより生成したベータ構造体は200ºC以上の熱を与えるとラムダ構造に再び相転移し、室温に戻っても、そのままのラムダ構造を維持します。熱をチャージすることと、放出することがベータ構造からラムダ構造への変化とセットになって起きるのです。

蓄えられた熱は圧力を加えることによりラムダ構造からベータ構造へ変化する過程で放出されます。この変化は繰り返し起こすことが可能です。熱をチャージするメカニズムが物質の構造変化なので、電流を流した場合や、光を照射した場合にも、ベータ構造からラムダ構造への構造変化を起こすことができれば、それを熱として取り出すことができるのです。



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2015-06-27 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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