分子組織化フォトン・アップコンバージョン

これまでの太陽電池では、そのエネルギーの低さから太陽エネルギーの半分を占める近赤外光を有効活用することは容易ではありませんでした。また、人工光合成(水素エネルギー製造)では可視光を効率よく利用することは難しいとされていました。つまり、従来の太陽光エネルギーの利用技術においては、利用できる光の波長範囲が限られることが大きな問題でした。この問題を解決する可能性があるのが、フォトン・アップコンバージョンという革新的なエネルギー創成技術で、低いエネルギーの光を高いエネルギーの光に変換し、これまで使えなかった光も利用できるようになります。

現在、様々なフォトン・アップコンバージョンの機構の中でも、太陽光程度の弱い光をアップコンバージョンできる三重項-三重項消滅技術が注目を集めています。この技術は、低いエネルギーしか持たない2つの光子からより高いエネルギーの1つの光子を生み出すものです。

九州大学の研究者らは、分子の自己組織化という全く新しいアプローチにより、変換効率がこれまでの世界各国の研究より著しく高い理想的なアップコンバージョンメカニズムの構築に成功しました。2個の光子から1個の光子を作りますので、理論上の最大効率は50%ですが、九州大学の新技術はすでに30%に達しています。この高い効率を太陽光程度の比較的弱い光で実現した点に世界が注目しています。
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2015-07-04 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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