Chapter-555 外部から細胞分化制御

国立研究開発法人物質・材料研究機構の研究です。  

再生医療に使用する細胞を培養するためには、細胞のほかにいろいろな成分・材料を添加しなければなりませんが、その中に細胞が安定して生育するための足場材料があります。これについて、炭素材料の1つであるフラーレンの柱状結晶を使って作った細胞培養用の材料を使って幹細胞を培養すると細胞の成長と分化の制御が可能であることがわかりました。

細胞の分化を誘導・制御する手法としては、化学物質を直接細胞に加える手法が主流でしたが、近年、細胞が成長する足場となる材料の表面にナノスケールの小さな溝を一定方向に形成するなどすると細胞の分化を誘導・制御できることがわかってきました。

炭素原子だけでできたナノ構造のフラーレンは細胞の成長を制御する能力を持つ物質として有名です。今回の研究ではフラーレンをさらに柱状結晶(フラーレンウィスカー)にすることによって、表面に規則正しいナノスケールの構造を持つ足場材料を、センチメートルスケールの大面積で作成することに成功しました。

フラーレンウィスカー足場材料は、細胞との親和性が高く、筋肉細胞の元になる細胞を培養すると、適切に筋肉になるように細胞の分化が誘導さ、しかも筋肉繊維のように、一定方向にそろって成長して行くことがわかりました。つまり、フラーレンを使って、表面が一次元パターン化された足場材料を作製することにより、筋肉の細胞を作ることと、作った細胞が筋肉組織としての機能できるような姿に変化することを促進できることが示唆されました。



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2015-08-02 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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