拒食症が治りにくい理由は?

拒食症は若い女性においてやせ願望が原因でほとんどものが食べられなくなる疾患です。
医学的には精神疾患の一種ですが、明確な精神の異常は見られません。そのため、カウンセリングなどの精神療法が行われますが、治療効果が出る人は診察を受けた人の半分にも至らない治りにくい疾患です。

福井大学の研究者らが患者の脳の画像診断を行ったところ、前頭前野にある「下前頭回」が左で平均19%、右で18%も減少していることがわかりました。やせたことが原因で脳全体の縮小も起きていましたが、その割合は10%程度とそれほど著しいものではありませんでした。そのため、局所的に2割近くも小さくなっていることは注目すべき診断結果と判断されています。

減少した部位は欲求や衝動のコントロール、行動の抑制などをつかさどる部分です。拒食症と欲求制御の明確な関係はわかっていませんし、脳の局所的な縮小が先か、拒食症の発症が先かもよくわかっていませんが、年齢が上がるほど(=拒食症歴が長いほど)減少率が高いことから、

 やせ願望 → 下前頭回減少 → 回復が難しい → 拒食症が治りにくい

の順ではないかと推察されます。
治療の効果が出にくいのはカウンセリングでは脳の容積を戻すことが不可能なためなのではないか、とも推測されます。

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2015-08-30 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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