Chapter-572 生命現象は酵素をつめた袋から始まる

2015年10月17日 
Chapter-572 生命現象は酵素をつめた袋から始まる

細胞や微生物は単なる酵素の入った袋だ、といわれることがあります。

あらゆる物質を細かく中を見ていくことによって、素粒子に到達するように、生命も細胞の中を細かく見ていくと、単なる酵素反応に到達する、つまり、私たちの姿も行動も、思考や記憶さえも単なる酵素反応に過ぎない、というとらえ方です。

細胞が酵素の入った袋であるというのであれば、逆に、袋の中に酵素を入れれば細胞のように振る舞うのか、ということになります。早稲田大学の研究者らが脂質で作った0.02ミリメートルほどの袋に、アクチン、ミオシンなどの細胞の変形や運動に関係するタンパク質を入れたところ、その酵素の入った袋は「収縮」したり「移動」したり「分裂」しようとしたり、細胞のような振る舞いを見せることを発見しました。

非常にシンプルな人工細胞のモデルであるアクチンとミオシンなどを入れた脂の袋は内部でアクチンが袋の内側に結合し、まるで筋肉が収縮するようにミオシンの働きで内側からたぐりよせられるように収縮しました。  また、この人工細胞をボールのような形に保つと、アクチンが袋の内側で輪っかになってつながり、細胞分裂の過程を再現するように輪が収縮して細胞にくびれができました。  

このように早稲田大学が作ったものは脂の袋の中に酵素を入れただけのものでしたが、必要な部品が揃うだけで、生命は存在しなくとも細胞のような行動を見せることが明らかとなりました。

http://www.obio.jp/voy/572.htm



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2015-11-07 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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