Chapter-577 世界初の重力波直接観測へ

2015年11月28日 Chapter-577 世界初の重力波直接観測へ  

2012年3月3日のChapter-382で大型低温重力波望遠鏡「かぐら」を紹介しました。この時は重力波の世界最初の直接検出を目指し、東京大学宇宙線研究所を中心に国立天文台や高エネルギー加速器研究機構 (KEK) などが参加して進めている大型低温重力波望遠鏡「かぐら」の建設が、いよいよ岐阜県飛騨市神岡町の地下で始まりました。と紹介したのですが、それがほぼ完成し、運転開始がまもなくとなりました。  

望遠鏡と言えば、宇宙空間に浮かんでいるか、あるいは地球上の空気のきれいな高い山の上にあることが一般的ですが「KAGRA」は岐阜県飛騨市神岡町の地下に建設された重力波を観測する望遠鏡です。  

重力波はアルバート・アインシュタインによる一般相対性理論の解としてその存在が予言されていますが、いまだ直接検出には成功していません。重力波は空間全体を伸び縮みさせる波です。重力波を生み出す現象は特別なものではなく、質量をもった物体が存在すると、それだけで時空にゆがみができます。さらにその物体が運動をすると、時空のゆがみが周囲へ光速で伝わっていきます。これが重力波です。私たちが歩くだけでも重力波が発生するのですが、その影響はあまりに小さすぎて観測は不可能です。ですが、巨大な天体現象などから発生した重力波は、巨大な装置を使えばぎりぎり観測できるかもしれません。  

重力波は二つの離れた物体の距離を重力波の周期で伸ばしたり縮めたりしますので、そのような物体間の距離を正確に測定することによって重力波を検出できます。  KAGRAは3キロメートルの2本の棒をL字型に組み合わせた観測装置がトンネルの中に設置されています。

2012年2月に着工された建設はトンネルの掘削が2014年3月に完了し、その後レーザー装置などの観測機器の設置が行われ、2015年度中に重力波の試験観測を行う予定です。観測をしながら、さらに高い性能を持つ実験施設の設置を進め、2017年度に本格観測が始まり、世界初の重力波直接観測を目指しています。



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2015-12-20 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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