ミドリムシ燃料を使いやすくする触媒の発見

新しい領域の産業というのは、いろいろな技術の複合だなというのを感じますね。今回は微生物学(培養工学)と触媒化学の融合のお話です。

石油由来のジェット燃料には芳香族、つまり亀の甲のような分子が20%程度含まれているそうです。芳香族が含まれていないと、ジェットエンジンのタンクや配管のつなぎ目のゴム製のシール材が硬化して、燃料漏れにつながるのだとか。国際規格で燃料には8.5~25%の芳香族を含むことが決められているようです。

一方で、ミドリムシなどが生産する植物や動物由来の油は、ほとんど芳香族を含んでいないため、そのままではジェット燃料には使えず、既存のジェット燃料に添加する方法で使用されています。

ユーグレナと信州大学、千代田化工建設は複数のゼオライト触媒によって、芳香族を含まないそれらの油をジェット燃料に使える芳香族を含む油に作り替えることができることを発見しました。含量は23~30%程度にも達しましたので、芳香族だけで見ればそのままジェット燃料に使用できるレベルです。

今回はミドリムシが生産した油を触媒で変化させるのですが、ミドリムシ自身が芳香族を含む油を生産できるような添加剤が開発できれば、遺伝子組み換え生物による汚染の心配も無く、良いような気がします。

以前、ミドリムシを培養しながら走るトラックのお話をしましたけど、優れた触媒が開発されれば決して夢物語ではなさそうな気がします。
http://obio.blog.fc2.com/blog-entry-343.html
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2016-02-21 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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