病気治療もユニット交換式になるはず

病気治療もユニット交換式になるはず

子供の頃のテレビはしばしば調子が悪くなっていました。

映りが悪くなったテレビは叩けば直ることも多かったのですが、ダメな場合は近所の電気屋さんを呼んでいました。そうすると、大きめのアタッシュケースの中に真空管の入った紙箱を大量にきれいに並べた修理の人(たいていは電気屋さんの社長)がやってきて、テレビの真空管を交換して修理していました。ですが、ある時から電気製品は部品を交換することが不可能になり、基盤丸ごと交換、ユニットとして交換することが現在では普通です。

人間の身体も今は薬で悪い臓器を治したり、手術で病巣を摘出したりしていますが、もし、技術の進化が繰り返されるものだとするならば人間の身体もユニットで交換することによって病気を治す時代が来るはずです。

理化学研究所を中心とした研究チームはマウスiPS細胞から複数の機能を併せ持った皮膚のユニットを創り出すことに成功しました。皮膚はとても複雑な構造をしており、バリア機能、汗の分泌、毛を生やしたり、弾力を保ったり、多くの複雑な機能が集約されています。レバ刺を注文するとペロンとした肉のかたまりが出されますが、タヌキの塩焼きを注文して皮膚の断面と比較観察(皮革観察?)するとその違いは一目瞭然です。

このような複雑な構造体を再生医療で再生する手法はこれまで確立されていませんでしたので、それをiPS細胞でなんとかしてやろう、という研究です。

今回の研究ではマウスiPS細胞が少し成長した細胞のかたまりである胚葉体を形成させ、コラーゲンゲルに埋め込み、マウスへ移植しました。すると、移植物内部で天然皮膚と似た組織が再生されました。この組織から毛包周辺を丸ごと取り出し、別のマウスへ移植すると、神経や筋細胞などと接続して、機能的な毛包を再生しました。今回は移植するためのユニットを別のマウスの身体を使って作成した後に移植を行いましたが、ユニットを試験管内で作成可能にすれば、人間におけるユニット交換式の再生医療にも応用できそうです。
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2016-04-11 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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