Chapter-597 狙い通りにモノマーを編成する

2016年4月16日 
Chapter-597 狙い通りにモノマーを編成する

プラスチック、合成繊維や合成ゴムなど、これらはすべて化学構造的には高分子と呼ばれます。高分子は軽くて丈夫で安価な材料として身の回りの様々な製品で活用されています。一般には容器や電気製品の外装などに使われていますが、近年は電気を通す高分子、生体に適合する高分子など、高度な機能を備えた「機能性材料」としての役割が大きくなってきています。

高分子は、モノマーと呼ばれる分子を化学反応で鎖のように結合させて作ります。 列車にたとえると、高分子は14両編成の列車。モノマーは1両ずつの客車です。一般的に行われている高分子の合成方法では、列車を編成するにあたって、機関車や座席車、寝台車、食堂車などを集め、ランダムに連結して列車を編成するような方法がとられています。

この方法でも列車はできますが、車両を連結する順番は成り行き任せなので、編成の半分が電源車だったり、機関車が真ん中に入っていたりと、いろんな車両が平均的に混じり合ってつながった適当な列車ができてしまいます。これでもある程度は列車の役目は果たせるのですが、できることならば、先頭に機関車、次に電源車、次に客車、と機能的に連結することができればより使い勝手の良い列車ができます。

機能性高分子についても同様の考え方ができます。モノマーを設計的にとした通りの順番に並べて高分子を作ることを学者は「配列制御」と言います。量産されている高分子は配列制御ができていません。このたび京都大学の研究者らはリビングラジカル重合という方法で配列制御に成功しました。モノマーの配列が精密に制御された高分子はエレクトロニクス材料、膜材料、医療材料などの機能向上が期待されます。



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