超高速電子を制御せよ

コンピューターが高速で演算をできるのは配線の中を電子が移動しているからです。ですが、通常の金属や半導体の中では電子は質量のある重さとして振る舞いますので、移動速度はそれほど速くありません。

一方で、炭素が原子1個分の厚さのシートになったグラフェンの表面では電子は質量の無い粒子として振る舞うことが発見され、この時に電子はグラフェンの上を滑るように超高速移動することが可能です。このような電子をディラック電子と呼び、これを制御できれば超高速なエレクトロニクスデバイスに応用ができるはず。たとえば、PCの外部記憶であるSSDをグラフェンとディラック電子で構成すればシリコン半導体の20倍以上の速度で読み書きが可能となるものと思われます。

ですが、ディラック電子が好き勝手に動き回っていてはメモリとしては使えませんので、ディラック電子を適切に外部磁場で制御する必要があります。ところが、そのような磁性体はこれまで発見されていませんでした。大阪大学の研究者らは特殊な層状物質を新たに合成し、ディラック電子と磁気を結びつけ、ディラック電子を封じ込めることに成功しました。この物質は超高速かつ省エネ動作が可能な磁気デバイスへ応用が可能であると思われます。
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tag : ディラック電子 グラフェン

2016-04-22 : ヴォイニッチの科学書 : コメント : 0 :
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