Chapter-607 大酒飲みの腸内細菌

2016年6月25日 
Chapter-607 大酒飲みの腸内細菌 

東北大学の研究者らがアルコール依存症患者の腸内細菌構成をそれ以外の人と比較したところアルコール依存症患者では
・酸素を苦手とする腸内細菌の種類が少ない
・酸素があっても平気な徴なさい菌の種類が多い
・この傾向は、喫煙習慣が加わることによってさらに増強される
傾向がありました。

習慣的な多量飲酒は大腸がんのリスクを増大させることがわかっています。 久里浜医療センターの研究グループによる調査では、アルコール依存症患者を大腸がん検査したところ、6%の人から大腸がんが発見されました。習慣的な多量飲酒をする人は大腸がん以外にも食道がんや乳がんのリスクを増大させることもわかっています。

2010 年のWHOは、飲んだお酒が分解される過程で作り出されたアセトアルデヒドがヒトに対して発がん性があると発表しています。アセトアルデヒドは二日酔いの原因物質でもあります。 飲酒による体内アセトアルデヒドが原因の発がん性については、以前から、腸内細菌がアルコールから作り出したアセトアルデヒドが大腸がんの原因とする説が提唱されていましたが、その詳細はまだわかっておらず、今回の研究結果はアルコールによって腸内細菌の種類が変化し、アセトアルデヒドを生み出しやすい環境に大腸内が変化している可能性を示唆しています。

つい数年前まで、腸内細菌は食物の分解に関わる程度の役目しか認識されていませんでしたが、最近では腸内細菌が私たちの健康や知的能力、運動能力、免疫力など様々な生体機能に大きく関わっていることがわかってきて、むしろ私たちの身体は腸内細菌に操られていると言ってもいいレベルにあるのではないかとも思えてしまいます。


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2016-07-25 : 科学の小ネタ : コメント : 0 :
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